AGU(アメリカ地球物理学連合)の出版部門が運営する「Editors’ Vox」は、AGU Advances誌が初の「Early Career Editorial Board」を発表したことを報告する。
AGU Advances誌の編集チームは、若手研究者3名を「Early Career Editorial Fellows」プログラムのメンバーに選出した。彼らは2026年1月から2027年12月までアソシエイトエディターとして活動する。
選出された若手研究者
- Huilin Huang(バージニア大学)
- Yihe Huang(ミシガン大学)
- Danielle Monteverde Potocek(Spark Climate Solutions)
彼らは、以下のメンター編集者の指導のもとで活動する:
- David Schimel(ジェット推進研究所)
- Thorsten Becker(テキサス大学オースティン校、Jackson School of Geoscience)
- Eric Davidson(メリーランド大学環境科学センター)
AGU Advances誌は、GeoHealth誌とJGR: Biogeosciences誌に続いて、若手研究者向けの編集者育成プログラムを開始した。この取り組みは、科学出版の未来を担う次世代の研究者と編集者を支援し、学術誌の質向上に貢献することを目的としている。
プログラムの目的と活動内容
Early Career Fellowsは、現役のAGU Advances誌編集者と1対1で活動し、編集プロセスの基礎から応用までを学ぶ。具体的には、以下のスキルを習得する:
- 論文審査の倫理と手順
- 審査員の確保と管理
- 相反するレビューへの対応
- 著者・レビューアーからの質問への対応
このプログラムを通じて、AGU Advances誌は地球・宇宙科学分野の学術出版の最前線を維持し、変化する研究ニーズに対応するための貴重な知見を得ることを目指す。
若手研究者の研究分野と抱負
選出された3名の研究者に、現在の研究分野と新しい役割への意気込みについて聞いた。
Danielle Monteverde Potocek(Spark Climate Solutions)
「現在の研究分野は、生物地球化学、地球生物学、気候科学、地球環境変動です。このプログラムを通じて、科学出版の裏側を学び、将来的に編集者として貢献したいと考えています。」
Huilin Huang(バージニア大学)
「私の研究分野は、陸域-大気相互作用、特に生物圏-大気圏相互作用と気候モデリングです。現在、Geophysical Research Letters誌のアソシエイトエディターを務めており、編集者としての経験を活かして、より多くの研究者を支援したいと考えています。」
Yihe Huang(ミシガン大学)
「私の研究グループでは、地震や断層形成プロセスの物理メカニズムを研究しています。地震データ解析や地震破壊シミュレーションなどの手法を用いて、地震の発生・伝播・停止に影響を与える要因や、地震が断層帯やプレート境界の構造進化に与える影響を解明しています。また、地震科学と工学の橋渡しとなるツールの開発にも取り組んでいます。編集者としての経験は今回が初めてですが、このプログラムを通じて、科学コミュニティへの貢献を深めたいです。」
AGU Advances誌は、このプログラムを通じて、次世代の研究者と編集者を育成し、科学出版の未来を支える取り組みを強化していく。
出典:
Eos Science News