テスラCEOのイーロン・マスクがOpenAIを提訴した裁判で、同社の元社長グレッグ・ブロックマンが注目を集めている。これまでの証拠の中で最も強力なものとされるブロックマンの日記に次いで、彼自身の証言も重要な位置を占めている。

ブロックマンは通常とは異なる手順で証言台に立った。まず反対尋問から始まり、その後に直接尋問が行われた。その際、ブロックマンはまるで高校のディベート部員のような反応を見せた。マスク側の弁護士スティーブン・モロが証拠を読み上げると、ブロックマンは「そのように表現することはありません」「そうは言いません」と繰り返し、時には「a」や「the」といった冠詞の抜け漏れまで指摘した。

例えば、モロ弁護士が証拠の一部を読み上げた際、ブロックマンは「その言葉は省略されています。文脈で確認できますか?」といった具合に、細部にまでこだわった反応を見せた。こうした態度は、証言の信頼性をめぐる議論を呼び、裁判の行方に影響を与える可能性がある。

ブロックマンの日記は、OpenAIが営利団体へと移行した経緯や、同社のミッションに対する彼の見解など、マスクの主張を裏付ける重要な証拠として扱われている。一方で、彼の証言は日記の内容を補強する役割を果たす一方で、時には議論を紛糾させる一因ともなっている。

この裁判は、OpenAIの設立当初の理念や、同社のガバナンス体制に対する疑問を投げかけるものとなっている。今後もブロックマンの証言や提出される証拠が、裁判の行方を左右する重要な要素となるだろう。

出典: The Verge