米国時間6月12日、複数の関係者によると、アップルがIntelの最新半導体製造プロセス「18A-P」を用いたチップ製造の検証を進めていることが明らかになった。同社はこれまで自社の「Apple Silicon」チップを主にTSMCで製造してきたが、今回の動きは製造戦略の多様化を示唆するものだ。
18A-Pプロセスとは
Intelの18A-Pは、同社が開発中の先端プロセス技術で、2nm級の微細化を実現する見込み。従来の10nmや7nmと比較して、消費電力の削減と処理性能の向上が期待される。アップルはこのプロセスを活用することで、将来のiPhoneやMac向けチップの性能向上とバッテリー持続時間の改善を目指すとみられる。
初期段階は古いApple Silicon世代が対象
関係者によれば、今回の検証は当初は古い世代のApple Siliconをターゲットに行われる見込み。具体的には、M1やM2世代のチップを想定しているとされる。これは、新しい製造プロセスのリスクを最小限に抑えつつ、実用性を確認するための戦略的な取り組みと考えられる。
一方で、将来的には最新のApple Silicon世代にもこのプロセスが適用される可能性があり、アップルのチップ製造における柔軟性が高まることが期待される。
製造戦略の多様化が進むアップル
アップルはこれまで、自社の半導体製造をTSMCに完全に依存してきた。しかし、近年ではIntelやサムスンなど複数のファウンドリとの提携を模索しており、サプライチェーンのリスク分散を図っている。特に、地政学的な緊張や需要の変動に対応するため、複数の製造パートナーを確保する戦略を強化している。
今回のIntelとの提携は、アップルにとって新たな選択肢を提供するだけでなく、チップの供給安定性の向上にも寄与すると見られている。
今後の展望
アップルがIntelの18A-Pプロセスを本格的に採用するかどうかはまだ不透明だが、関係者は「検証段階から実用段階への移行が順調に進めば、数年以内に製品への採用が見込まれる」との見方を示している。これにより、アップルのデバイス性能や競争力のさらなる向上が期待される。