米国の首都ワシントンDCに位置する公営ゴルフ場「イーストポトマックゴルフリンクス」が、トランプ前大統領による「トランプ式改装」の対象となっている。同ゴルフ場は、ナショナルモール近くの桜並木で知られるイーストポトマックパーク内にあり、現在も営業を続けている。

米紙ワシントン・ポストによると、トランプ氏は同ゴルフ場の改装資金を民間から調達する新たな私的資金集めを計画中だという。これは、同ゴルフ場をトランプ氏が所有する他のコースに似た選手権レベルの施設に一新し、周辺の公園エリアも大規模に改変する構想の一環とされる。

しかし、連邦地裁のアナ・C・レイエス判事は1月6日、同計画に対し慎重な対応を求める発言を行った。判事は「政府や財団、建設業者から『手遅れだった』と言われる事態を避けたい」と述べ、トランプ氏による昨年のホワイトハウス東棟の撤去と同様の強引な手法に警鐘を鳴らした。

計画の背景と懸念点

トランプ氏はゴルフ愛好家として知られ、10以上のゴルフコースを所有している。今回の改装計画では、公営で手頃な価格のイーストポトマックゴルフリンクスを、より高級で選手権向けの施設に転換することが目指されている。報道によれば、その際に周辺の公園用地の大部分を取得する可能性も示唆されている。

専門家らは、この計画が公共の利益よりも個人のビジネス利益を優先するものであり、首都の歴史的景観を損なうリスクがあると指摘する。また、トランプ氏の支持率が低下する中、外交政策の失敗が続く状況下で、こうした計画に注力することの是非が問われている。

ワシントン・ポストの調査によると、トランプ氏は米国建国250周年記念を口実に、首都の再開発を加速させる意向を強めている。具体的には、リンカーン記念堂の反射池の底を青く塗り替える計画や、巨大な凱旋門の建設、さらには人気の公園閉鎖の可能性などが挙げられている。

こうした動きに対し、地元の保護団体や市民からは反対の声が上がっており、歴史的価値のある公共空間の商業化に対する懸念が高まっている。

出典: Vox