NBAサンアントニオ・スパーズのビクター・ウェンバニャマが、ポートランド・トレイルブレイザーズとのプレーオフ第2戦で脳震盪の疑いで緊急降板した。試合残り8分57秒、ウェンバニャマはドリブル中にバランスを崩し、顔面から床に激突。直後から意識が朦朧とする様子が映像で確認された。

ウェンバニャマはボールを保持した状態でドリブルを仕掛け、相手ディフェンダーのジュルー・ホリデーをかわす動作に入った。しかし、ホリデーの体勢が崩れてウェンバニャマの進路を塞ぐと、その勢いを止められず、右足が不自然な方向を向いたまま回転を続けた。ボールを右コーナーに放り投げた直後、右側の顔面から床に叩きつけられた。映像では、ウェンバニャマが床に倒れた瞬間、目を閉じて動かなくなり、しばらくして手で顔を覆いながら起き上がろうとしたものの、明らかに意識がもうろうとしている様子が見て取れた。

試合会場の観客席からは「ウェンビー」コールが響き、数分後にはスパーズのトレーナー、ウィル・セブニングに支えられながら退場した。試合終了からわずか20分後、スパーズはウェンバニャマが脳震盪の疑いでプロトコルに入ったと発表。その後正式に脳震盪と診断された。

試合はスパーズの敗戦に終わった。8分33秒時点で14点リードを保っていたものの、ホリデーの活躍でブレイザーズが猛追。スターターのデニ・アブディアを欠いたブレイザーズは、スコット・ヘンダーソンやロバート・ウィリアムス3世、トゥーマニ・カマラらが活躍し、スパーズのオフェンスリズムを完全に奪った。まるでピーナッツバターを口に詰まらせたかのように、攻撃が停滞したスパーズは最終的に逆転を許した。

ウェンバニャマの負傷は、脳震盪の回復がいかに不確実で、選手やチームにとっていかに大きなリスクを伴うものかを改めて浮き彫りにした。医学的な見通しが立たない中、ウェンバニャマの復帰時期や復帰後のパフォーマンスは誰にも分からない。脳震盪からの回復は、痛みと混乱を伴い、状況が変化するのをただ待つしかないのだ。

出典: Defector