世界規模のDDoS攻撃代行サービス摘発作戦
世界21カ国の当局が連携し、DDoS攻撃を代行する「ブートサービス」に関連する53のドメインを閉鎖するとともに、4人を逮捕した。欧州刑事警察機構(Europol)が5月22日に発表した。
この大規模な取り締まり作戦は「Operation PowerOFF」と名付けられ、DDoS攻撃代行サービスのインフラを破壊することを目的としている。摘発されたサービスは、主にIPストレッサーやDDoSブートと呼ばれるツールを提供しており、サイバー犯罪者が簡単に攻撃を実行できるようにしていた。
摘発の詳細と影響
当局は、摘発されたサービスのデータベースから300万件以上の犯罪者アカウント情報を抽出。このうち7万5,000人以上に対して、活動停止を警告するメールや書簡を送付した。
また、25件の捜索令状を発行し、検索エンジン上でDDoS攻撃代行サービスを宣伝していた100以上のURLを削除。若年層が攻撃ツールを検索する際に表示されるように、検索エンジン広告を活用した対策も実施した。
攻撃の動機とターゲット
Europolによると、DDoS攻撃はしばしば地域に限定されており、同一大陸内のサーバーやウェブサイトを標的にするケースが多い。ターゲットはオンラインマーケットプレイス、通信事業者、その他のウェブサービスなど多岐にわたる。
「攻撃の動機は、好奇心からハクティビズム、競合他社のサービス妨害、さらには金銭目的の恐喝まで多様だ」
— Europol
参加国と過去の摘発実績
Operation PowerOFFには、アメリカ、イギリス、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、デンマーク、エストニア、フィンランド、ドイツ、日本、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スウェーデン、タイの21カ国が参加した。
また、2024年後半には同様の摘発作戦が実施され、3人が逮捕され27のドメインが閉鎖された。さらに、ポーランド当局は2025年5月にDDoS攻撃代行ツールの管理者4人を逮捕。2022年から2025年にかけて、数千件の攻撃が行われた疑いがある。
DDoS攻撃代行サービスの脅威
当局は、DDoS攻撃代行サービスが簡単に利用できる点を指摘。技術的知識がなくても攻撃が可能なチュートリアルが提供されており、幅広い層に悪用されていると警告している。
Operation PowerOFFは現在も進行中で、今後さらなる摘発が行われる見込みだ。