キルギス共和国に登記された暗号資産取引所Grinexは15日、米国の制裁下に置かれている同社が、西側諸国の特殊機関によるハッキング攻撃を受け、約1500万ドル相当の暗号資産が流出したと発表し、業務を停止すると発表した。
第三者調査機関TRM Labsは、流出したアドレス数がGrinexの報告よりも16件多い約70件に上ることを確認。被害額はGrinexが当初発表した1300万ドルから1500万ドルに上方修正された。ただし、攻撃者がどのようにGrinexのセキュリティを突破したかについては、TRM Labsも別のブロックチェーン調査会社Ellipticも明らかにしていない。
Grinexは設立から16カ月の間、絶えず攻撃を受けてきたと述べた。直近の攻撃では、ロシアのユーザーが標的とされたという。
ロシアの金融主権を損なう目的か
Grinexは声明で、「攻撃のデジタル痕跡と手法から、敵対国の国家機関にのみ利用可能な高度な技術と膨大なリソースが投入されたことが明らかだ」と主張。さらに「予備調査によると、攻撃はロシアの金融主権に直接的な損害を与える目的で実行された」と述べた。
攻撃手法の詳細は依然不明
Grinexは攻撃の詳細については明らかにしていないが、攻撃者が「西側諸国の特殊機関」であると主張している。しかし、具体的な国名や機関名、攻撃手法については一切触れられていない。また、TRM LabsやEllipticといった第三者機関も、攻撃の技術的詳細については公表していない。
今回の事件は、暗号資産取引所に対する国家レベルのサイバー攻撃の可能性を示唆しており、今後のセキュリティ対策の強化が注目される。
出典:
Ars Technica