米国議会図書館は、ゲーム音楽の歴史的価値を認め、1993年発売の名作FPSゲーム「DOOM」のオリジナルサウンドトラックを正式に登録した。同図書館は、文化的・歴史的・芸術的に重要な録音物を保存する「National Recording Registry」に追加することを発表した。

同図書館は、DOOMのサウンドトラックがゲーム業界だけでなく、音楽業界全体に与えた影響の大きさを評価。特に、当時の技術的制約を超えた革新的なサウンドデザインと、ゲーム音楽の芸術的地位向上に貢献した点が高く評価された。

同時登録された他の名作録音物

今回の登録では、DOOMのサウンドトラックとともに、以下の作品も新たにNational Recording Registryに加えられた。

  • ビヨンセ – 「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」(2008年):ポップミュージックの歴史的転換点となった楽曲
  • テイラー・スウィフト – 「1989」(2014年):アルバム全体がポップカルチャーに与えた影響の大きさが評価された
  • ジョン・コルトレーン – 「A Love Supreme」(1965年):ジャズ界の金字塔として知られるアルバム
  • マイケル・ジャクソン – 「Thriller」(1982年):世界で最も売れたアルバムの一つ
  • ビートルズ – 「Abbey Road」(1969年):ロック音楽の歴史を代表するアルバム

National Recording Registryの意義

National Recording Registryは、1999年に制定された米国議会図書館のプログラムで、文化的・歴史的・芸術的に重要な録音物を保存・保護することを目的としている。登録される作品は、毎年100点までとされており、これまでに1,000点以上の録音物が登録されている。

同図書館の専門家委員会が、音楽の専門家、歴史家、文化人類学者などで構成され、登録候補を選定。DOOMのサウンドトラックが選ばれた背景には、ゲーム音楽の芸術的価値を広く認知させた功績が評価された。

「DOOMのサウンドトラックは、単なるゲーム音楽の枠を超え、独自の芸術表現として確立された。その革新的なサウンドは、今なお多くのクリエイターに影響を与え続けている」
— 米国議会図書館、録音物保存部門責任者

ゲーム音楽の歴史的評価の高まり

近年、ゲーム音楽の芸術的価値が見直されつつある。DOOMのサウンドトラックに限らず、多くのゲーム音楽がNational Recording Registryへの登録を目指す動きが活発化。2020年には「スーパーマリオブラザーズ」のサウンドトラックが登録されるなど、ゲーム音楽の歴史的重要性が認められつつある。

専門家は、「ゲーム音楽は、映画音楽やクラシック音楽と同様に、独自の表現力と芸術性を持つジャンルとして確立されつつある」と述べている。

出典: Engadget