GoogleのAI研究部門であるDeepMindは、大規模SFRPG(多人数参加型オンラインゲーム)「EVE Online」を手掛けるCCP Gamesに出資し、プレイヤー行動の分析を通じてAIモデルの学習を進めることを発表した。
同社は、プレイヤー間の複雑な意思決定やコラボレーション、競争行動をデータ化し、AIの意思決定モデルの精度向上に活用する方針だ。これにより、将来的には実社会における人間の行動予測や、より自然なAIとのインタラクションの実現が期待されている。
CCP GamesのCEOであるHilmar Veigar Pétursson氏は、「EVE Onlineは、プレイヤーが自らの意思で形成する複雑な経済圏や社会システムを持つ唯一のゲーム」と述べ、今回の提携がAI研究に新たな可能性をもたらすと強調した。
DeepMindはこれまで、囲碁やチェス、ビデオゲームなど、さまざまな分野でAIの学習に成功してきた。しかし、人間の行動をリアルタイムで分析し、その意思決定プロセスをモデル化する試みは、これまでにない規模と複雑さを持つとしている。
同社の研究責任者は、「EVE Onlineのプレイヤーは、長期的な戦略や短期的な判断、他者との交渉など、多様な意思決定を行う。こうした行動パターンを分析することで、AIの意思決定能力を飛躍的に向上させることができる」と説明した。
今後、DeepMindはCCP Gamesと協力し、プレイヤーの行動データを収集・分析するための新たなフレームワークを開発する予定だ。この取り組みは、AI技術の発展に加え、オンラインゲーム業界における新たなイノベーションの創出にもつながることが期待されている。