メルセデスAMGの待望のV8エンジン復活がいよいよ現実味を帯びてきた。同ブランドのCEO、マイケル・シャイベ氏は、2024年末までにV8エンジン搭載車が市場に登場すると明言した。

「今年末にはAMGにV8エンジンが戻ってきます」とシャイベ氏はカー・マガジンの取材に対し語った。さらに「当初はSUVから始めますが、他の車種にも展開していきます」と続けた。

シャイベ氏はまた、AMGが「内燃機関車の強化に再び注力する一方で、EVラインアップの充実も並行して進める」と述べ、その目標を「かつて以上のAMGらしさを追求する」と語った。

V8エンジン復活の背景と経緯

AMGにおけるV8エンジンの存在は、同ブランドの象徴的な存在だった。しかし、2022年に発売された「C63 AMG」では、4.0L V8ツインターボエンジンが廃止され、2.0L直列4気筒ターボエンジンと電動アシストに置き換えられた。これにより、パワーは健在ながら、その「魂」が失われたと指摘するファンも少なくなかった。

シャイベ氏もこの点について触れ、「軽量化を重視するなら、V8エンジンのみの車が最適な場合もあります」と認めている。実際、C63 AMGのプラグインハイブリッドモデルは重量面で不利だったとされる。

新世代V8エンジンの展開計画

次期V8エンジンは、新型Sクラスに搭載されるM177 Evoエンジンをベースに開発される見込みだ。このエンジンはフラットプレーンクランクを採用しており、AMGの高回転志向に合致した特性を持つ。

シャイベ氏によれば、まずSUVモデルに投入され、その後クーペやセダンにも展開される予定だ。米国CEOのアダム・チャンバレン氏は先日、V8エンジン搭載の「CLE」が計画されていることをエドムンズに対し示唆していた。

EVとの共存戦略

AMGは内燃機関の強化に注力する一方で、EVラインアップの充実も進める方針だ。特に排出ガス規制が厳しい市場では、GLE53やE53のプラグインハイブリッドモデルを継続販売するという。

また、将来的には全電気のAMG GT 4ドアも計画されており、昨年発表されたコンセプトカー「GT-XX」のデザインを受け継ぐことが期待されている。

「お客様のニーズに応じて、どんなスピードの楽しみ方にも対応できるラインアップを提供します」
— メルセデスAMG CEO マイケル・シャイベ

AMGのV8エンジン復活は、同ブランドの伝統と革新のバランスを象徴する動きと言える。今後の展開に注目が集まる。

出典: The Drive