米国航空宇宙局(NASA)は、2028年に予定されている有人月面着陸に向け、ブルーオリジンが開発中の月面着陸機「ブルームーン」のプロトタイプを用いた訓練を開始すると発表した。
この訓練は、NASAの有人月面探査計画「アルテミス」の一環として実施される。ブルーオリジンは、NASAの「有人着陸システム(HLS)」プログラムの一環として、同社の「ブルームーン」着陸機を開発中だ。同機は、最大4人の宇宙飛行士を月面に輸送する能力を持つとされている。
NASAは、2025年に予定されているアルテミス3ミッションで、初めての有人月面着陸を実施する計画だ。その後、2028年までに有人月面基地の建設を目指す「アルテミス計画」を推進しており、そのための技術実証として、ブルームーンのプロトタイプを活用する。
ブルーオリジンの月面着陸機「ブルームーン」とは
ブルームーンは、ブルーオリジンが開発中の月面着陸機で、再利用可能な設計が特徴だ。同機は、液体水素と液体酸素を推進剤とするBE-7エンジンを搭載しており、月面への貨物輸送や有人ミッションに対応する。
NASAは、ブルーオリジンと共同で、ブルームーンの実用化に向けた技術検証を進めており、今回の訓練はその一環として行われる。訓練では、着陸機の操作性や安全性、月面環境での運用能力などが評価される予定だ。
アルテミス計画の現状と今後の展望
アルテミス計画は、NASAが主導する有人月面探査計画で、2025年のアルテミス3ミッションを皮切りに、2020年代後半には有人月面基地の建設を目指している。同計画では、月面での持続的な活動を実現するため、複数の民間企業との協力が進められている。
ブルーオリジンのほか、スペースXのスターシップHLSや、ダイネティクス社の有人着陸システムも、NASAのHLSプログラムに参加しており、競争と協力を通じて技術の向上が図られている。
「今回の訓練は、NASAとブルーオリジンが協力して、月面有人探査の実現に向けた重要な一歩となる。安全かつ確実な月面着陸を実現するため、技術の検証を重ねていく」
(NASA関係者)
NASAは、今後も民間企業との連携を強化し、2028年の有人月面着陸に向けた準備を加速させる方針だ。