NFLドラフトにおける指名権の獲得は、単に順位にとどまらない戦略的な意思決定が求められる。ニューヨーク・ジャイアンツは、シンシナティ・ベンガルズとのトレードで獲得した全体10位指名権を用いて、タックルのフランシス・マウイオガを指名した。
しかし、この指名が実現しなかった可能性もあった。Yahoo Sportsのジョリ・エプスタイン記者によると、NFCの2チームが全体9位指名権を巡ってクリーブランド・ブラウンズとのトレード交渉を試みていたという。
ブラウンズは当初全体6位指名権を保持していたが、カンザスシティ・チーフスとのトレードで全体9位に降格。これにより、チーフスはコーナーバックのマンスール・デラネを獲得した。その一方で、ブラウンズは全体9位指名権を手放す条件として、タックルのスペンサー・ファノを獲得する提案を受けていたものの、最終的に交渉は成立しなかった。
この動きは、指名権獲得のリスクを浮き彫りにした。2つのNFCチームは、ジャイアンツが誰を指名するのかを予測し、その選手をジャイアンツより先に獲得しようと動いたのだ。これは、フィラデルフィア・イーグルスが全体23位から全体20位に移動し、スティーラーズの前の指名権でレシーバーのマカイ・レモンを獲得した例と同様の戦略だ。
最終的に、ジャイアンツは指名権を奪われることなくマウイオガを獲得したが、同地区の他2チームが全体9位指名権獲得を目指した事実は、ドラフトにおける指名権の価値とその獲得に伴うリスクを改めて示す結果となった。