「マンダロリアン&グローグ」は、6年ぶりの劇場公開となるスター・ウォーズ映画の新作ながら、これまでのシリーズほどの注目を集めていない。Disney+で最初のスター・ウォーズシリーズとして大ヒットを記録した「マンダロリアン」は、シーズン1の成功後、シーズン2でデジタル合成されたルーク・スカイウォーカーを起用するなど、ファンの間で賛否が分かれていた。
しかし、この度、同作の映画化に向けて大きな話題が浮上した。監督のジョン・ファブロー氏がシネマコンで行われたPuck誌のMatt Belloni氏との対談で明かしたところによると、同作には伝説的なVFXアーティスト、フィル・ティペットが手掛ける完全なストップモーションシークエンスが含まれているという。
ファブロー氏は、劇場用映画とストリーミングシリーズの違いについて説明し、同作が「シーズン制作に数ヶ月かかる」のではなく、数年をかけて制作されたことを強調。IMAX上映を想定した同作では、垂直セットや実物大セットの建設に時間をかけ、ジャングルやタンク、ピット、森林などをロケ地で撮影した。また、バーチャルプロダクションステージ「Volume」は、主にインタラクティブな照明や反射効果に使用された。
最大の驚きは、その中でも「ミニチュアワーク」の存在だ。ファブロー氏は「ILMが先駆ける最新のCGシミュレーションと並行して、ミニチュアを活用した」と語り、さらに「フィル・ティペットと共同で、完全なストップモーションシークエンスを制作した」と明かした。
伝説のVFXアーティスト、フィル・ティペットのスター・ウォーズ復帰
フィル・ティペットは、ジョージ・ルーカスのインダストリアル・ライト&マジック(ILM)の初期メンバーの一人。オリジナルのスター・ウォーズ三部作でストップモーション効果を手掛け、キャラクター「サラシアン・クラブ」の命名者でもある。その後、『ロボコップ』『ウィロー』でエフェクトを担当し、『ジュラシック・パーク』でアカデミー賞を受賞。スター・ウォーズシリーズでは、『フォースの覚醒』でチェスシーンのスーパーバイザーを務めたのが最後のクレジットとなった。
2021年には、30年かけて完成させたストップモーション作品「Mad God」を発表し、高い評価を受けた。今回の「マンダロリアン&グローグ」への参加により、再びスター・ウォーズの世界に戻ってくることになる。
同作には「バブ・フリック」と呼ばれるキャラクターが多数登場するとの噂もあり、ファンからはティペットの独創的な技術への期待が高まっている。