米国によるイラン船舶拿捕を受け、イランは米国との停戦交渉からの離脱を表明した。イラン外務省報道官のイスマイル・バガエイ氏は10日、「米国は外交と交渉への準備を主張する一方で、外交プロセスを真剣に追求する姿勢は一切見られない」と述べた。
同報道官はさらに、「米国は停戦合意の実施当初から停戦を侵害してきた」と非難した。トランプ前大統領は9日、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、米海軍駆逐艦「スプルーアンス」がオマーン湾でイラン貨物船「トゥースカ」を拿捕したと主張。エンジン室に穴を開けて「阻止した」と自画自賛した。同船は海兵隊に抑留されており、米財務省制裁下にあると主張した。
今月12日に停戦期間が終了する中、イラン高官はロイター通信に対し、米国によるイラン港湾封鎖が交渉の見通しを損なうと指摘。さらに、イランの「防衛能力」であるミサイルに関する議論は一切受け入れられないと述べた。
交渉の行方を左右するパキスタンでの会談
一方で米国は、イスラマバード(パキスタン)で副大統領JDバンス氏、特使スティーブ・ウィトコフ氏、トランプ前大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏らを中心とした代表団を派遣する。パキスタンは治安部隊2万人を動員し、会談の警備に当たるが、停戦が崩壊すれば交渉そのものが無駄に終わる可能性もある。
「米国の行動は、外交的解決を目指す意思のなさを如実に示している」
— イラン外務省報道官、イスマイル・バガエイ氏
出典:
The New Republic