「夏のヒカルが死んだ」は、当初は吉木恭一と幽霊となった幼馴染のヒカルの恋愛を描いた物語だったが、近年の巻では超常現象や舞台となる小さな町の歴史、そしてヒカルの正体に迫る内容へと変化してきた。しかし、これまでは主に吉木とヒカルの二人が物語の中心であり、脇役たちはサポートに徹する存在だった。

第7巻では、この流れが大きく変わる。吉木とヒカルは、故郷の久々立村に侵入する「穴」と呼ばれる異界の隙間を封印する使命を帯びる。これにより、物語は主要キャラクターだけでなく、脇役たちの活躍や能力に焦点が当てられるようになった。

脇役たちの活躍と能力の発揮

吉木とヒカルが村の人々を守るために活動を始めると、彼らは一人で戦うのではなく、友人や知人たちと協力しながら「穴」を封印していく。例えば、クラスメイトの真木雄太は、自宅近くに「穴」があることを察知し、浮遊する足のような異形の存在に襲われる。吉木たちはこの問題に取り組むが、その間、家事の傍ら霊媒師として活動する暮林里江が雄太を守護する。

また、謎の男性・田中はかつては疑わしい存在だったが、今巻では吉木たちの強力な allies となり、同じく「穴」に近づく。彼と共に行動するのは、クラスメイトの山岸麻子。彼女は自身の特殊な能力を活かし、田中らを支援する。

この第7巻では、各章で異なるキャラクターの視点が取り入れられており、それぞれの個性や能力がより深く描かれている。特にヒカルの超常的な力はこれまでも注目されていたが、今回は他のキャラクターたちの力や、異形の存在との戦いにおける有効性がクローズアップされている。

脇役たちの過去と能力のルーツ

例えば、雄太はごく普通の少年だが、第7巻では自身の家系に超常的な歴史があることを明かす。祖父や先祖たちは、神聖なカモシカを祀る神社を管理しており、雄太はその神社の掃除を再開。吉木に受け継がれたお守りを手渡す。一方、里江は実践的な知識と対応力で雄太を守る。彼女は彼の目を野球帽で覆い、封印の際に邪悪な存在から身を守る様子が描かれている。

このように、第7巻では主要キャラクターだけでなく、脇役たち一人ひとりの過去や能力、そして彼らがいかにして「穴」との戦いに貢献するのかが丁寧に描かれている。これにより、物語はより広がりを見せ、読者はこれまで以上にキャラクターたちの魅力に引き込まれることだろう。

出典: Siliconera