米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、AI自動化によってセキュリティオペレーション部門の脅威分析能力を大幅に向上させたと発表した。同庁の関係者によると、AI導入の効果は同部門で最も顕著であり、アナリストの業務効率化に寄与しているという。
CISAのタミー・バーボア応用管理部長(代行)は、11月12日に開催されたUiPath FUSION Public Sectorイベントで「AIはアナリストが迅速にトリアージを行い、重要な脅威に集中できるようにする」と述べた。「ほとんどの場面でリアルタイムの迅速な分析が可能となり、事象発生前に対応できるようになった」と語った。
バーボア氏はさらに、CISAのテクノロジーオペレーションセンターでもAI自動化が活用されていると説明。「優秀なアナリストが顧客からの問い合わせに迅速に対応し、リアルタイムで効率的な処理が可能となっている」と述べた。
また、データ移行の分野でもAIが貢献しているという。
ミッション支援機能の強化
ローラ・ウィンド同庁CTO代行(副最高技術責任者)は、人事、契約、財務などのミッション支援機能においてもAI活用の利点を見出していると語った。「サイバーアナリストがマルウェア分析など重要な業務に集中できるよう、支援機能の自動化を推進している」と述べた。
導入障壁と今後の課題
しかし、AI導入には依然として課題が残っている。バーボア氏は「まだ初期段階にあり、レガシーなワークフローやプロセス、システムの近代化が必要だ」と指摘。「特に会計担当者など、スプレッドシートへの依存が根強い」と語った。
ウィンド氏は、AIガバナンスの重要性を強調。「CTOがデータやAIに関するガバナンスを主導する必要がある」と述べた。また、データ構造の整備も不可欠であり、「クラウドかオンプレミスかに関わらず、データプラットフォームの構造を明確にすることが自動化の成功につながる」と語った。
CISAのAI戦略
今回の発言は、CISAが内部でAIをどのように活用しているかを示すものとなった。同庁の最近のAI関連業務は、他組織へのエージェント型AIの安全な導入に関する助言や、AIが脅威を深刻化させる可能性についての検証に重点を置いている。