音楽ストリーミングサービス大手のSpotifyは、アーティストの信頼性を示す新たな認証バッジ「Verified by Spotify」を導入した。アーティストプロフィールにミントグリーンのチェックマークが表示されるこの機能は、AIによるなりすましや詐欺からリスナーを保護する目的で実装された。

Spotifyは、アーティストの本物性を判断するための基準として、リスナーのアクティビティデータ、長期的なエンゲージメント、Spotify内外でのアーティストの存在感などを総合的に評価する。加えて、人間によるレビューも実施し、悪意のある行為者を排除するだけでなく、真摯に活動するアーティストを正確に見極めるとしている。

「今日の音楽シーンでは、アーティストの信頼性という概念が複雑化し、急速に進化しています。私たちは今後もこのアプローチを継続的に発展させていきます」とSpotifyは述べている。

この認証バッジは、4月30日のローンチに向けて段階的に導入され、導入時点で「Spotifyリスナーがアクティブに検索するアーティストの99%以上が認証される」と同社は発表している。

近年、AIを悪用した音楽詐欺が横行しており、例えば米国のカントリー歌手Blaze Foley(1970年代に活躍し、20年以上前に死去)の名前を無断で使用したAI生成楽曲がSpotifyに公開される事例が発生していた。こうした動きに対抗するため、Spotifyはアーティストとリスナー双方を保護するセーフガードを次々と導入している。

例えば「Artist Profile Protection」は、アーティストが自身のプロフィールに新曲が無断で追加されるのを防ぐためのオプション機能だ。また、昨年からはAIによるなりすまし防止ルールの強化、音楽スパムフィルターの導入、業界全体でのAI使用開示義務化など、包括的な対策を講じている。

認証バッジに加えて、Spotifyはアーティストプロフィールに「アーティストの詳細情報」セクションを新設した。食品の栄養成分表示に例えられるこのセクションでは、アーティストのキャリアのマイルストーン、リリース履歴、ツアー活動などを一目で確認できるようになっている。

Spotifyは「私たちの目標は、あなたが聴く音楽の背後にある人間の芸術性を信頼し、理解しやすくすると同時に、アーティストや音楽との長期的で meaningful なつながりを築くことです」とコメントしている。