カナダのプライバシー規制当局であるカナダ・プライバシー委員会(OPC)とケベック州のプライバシー委員会(CAI)は11月30日、人工知能(AI)開発企業のOpenAIが連邦および州のプライバシー法に違反している疑いがあると発表した。
両委員会は、OpenAIが大量の個人データを収集していることや、ユーザーからの同意取得方法に問題があったと指摘。特に、AIモデルの学習に利用される個人データの取り扱いについて、透明性や同意の不備が指摘されている。
調査の背景と問題点
- データ収集の規模:OpenAIがAIモデルの学習に使用する個人データの量が、プライバシー法で定められた基準を超えている可能性がある。
- 同意取得の不備:ユーザーからの明確な同意を得ずにデータを収集・利用していた疑いがある。
- 透明性の欠如:データの収集方法や利用目的について、十分な説明がなされていない。
OPCのジョン・エドワーズ委員長は声明で、「個人のプライバシー権を保護するためには、企業がデータをどのように収集・利用しているかを明確に説明することが不可欠だ」と述べた。
また、CAIのマチュー・ロバーツ委員長は、「AI技術の発展に伴い、プライバシー保護の枠組みを強化する必要がある」と強調した。
OpenAIの対応
OpenAIはこれまで、AIモデルの学習に使用されるデータの多くは公開されている情報やユーザーからの同意を得たデータであると主張してきた。しかし、カナダ当局の指摘を受け、同社は今後、データ収集と同意取得の方法について見直しを行う可能性がある。
今後の展開
カナダ当局は、今後数週間から数ヶ月にわたり、OpenAIに対して詳細な調査を実施する予定。調査の結果、プライバシー法違反が認められた場合、OpenAIに対して是正措置や罰金が科される可能性がある。
また、この問題はカナダに限らず、世界各国のプライバシー規制当局からも注目を集めており、今後の規制強化につながる可能性がある。
出典:
Engadget