デアデビル:ボーン・アゲイン シーズン2第7話「闇に包まれた憎しみ」は、マット・マードックの過剰な正義がいかに周囲を破滅に追いやるかを描くエピソードだ。監督はイアン・B・マクドナルド、脚本はヘザー・ベルソンが務めた。

このエピソードは次回のフィナーレに向けた布石が中心だが、その中でカレン・ペイジ、クリステン・マクダフィー、ジェシカ・ジョーンズら主要キャラクターの運命が動き出す。しかし、そのすべての根底にあるのは、マットの「正義」への執着だ。

カレン・ペイジの投獄と覚悟

シーズンを通して抵抗運動の過激化を主張してきたカレンだが、今回ついに投獄されてしまう。彼女はこれまで、フィスクを倒すためにはより過激な手段が必要だと主張し、マットがボスアイを殺さないことに不満を抱いてきた。しかし、今や彼女は自らの行動の結果を受け止めなければならない。デボラ・アン・ウォルが演じるカレンは、コミック版以上に立体的なキャラクターだが、その苦難は同じだ。彼女は投獄されても動じず、フィスクに立ち向かい、さらにはマットの元恋人ヘザー・グレンに対し、二人の愛の強さを示すことで挑発する。カレンは確かに強靭な精神を持っているが、その一方で、自分たちの抵抗がフィスク政権を崩壊させつつあると信じている。彼女はただ、政権の崩壊を待ち続けるだけだ。

政府の動きとフィスクの失脚

エピソードでは、政府関係者のチャールズ氏(マシュー・リリャード)とのやり取りも描かれる。しかし、シーズン2を通してチャールズ氏は最も残念な扱いを受けているキャラクターの一人だ。リリャードの演技力は高いが、彼に与えられた役柄は政府の一味としての地味な存在で、シリーズのトーンと合わない。チャールズ氏は、米国政府がもはやウィルソン・フィスクを有用な同盟者と見なしていないことを明かす。これにより、知事のマッカーシー(リリ・テイラー)がフィスクを市長から解任する動きにつながる。しかし、その最中にマスクをかぶった男が知事を襲撃しようとするシーンでエピソードは終わる。

マットの正義が招く破滅

「闇に包まれた憎しみ」は、マット・マードックの倫理観がいかに周囲を傷つけているかを浮き彫りにする。彼のカトリック的な罪の意識は、彼自身を傷つけるだけでなく、カレン、クリステン、ジェシカといった仲間たちをも巻き込んでいく。マットの「正義」は、時に過剰なまでに厳格であり、その結果、彼の周囲には常に暗闇が広がる。このエピソードは、その暗闇がいよいよ深まっていく過程を描いている。

次回への期待

次回のフィナーレに向けて、主要キャラクターの運命が動き出す中、マットの「正義」がどこまで彼らを破滅に導くのかが注目される。カレンの投獄、政府の動き、そしてフィスクの失脚──。すべてがマットの行動の結果である以上、彼の選択が物語の行方を左右するだろう。