アメリカンフットボールのドラフト指名直後、指導者の発言が注目を集めることがある。今回のケースもその一つだ。
NFLドラフトでカウボーイズがディフェンシブエンドのマラチ・ローレンスを全体23位で指名した直後、ニック・サバンが「Wow, this is a reach.(Wow、これはリーチだ)」と発言していたことが、生マイクを通じて明らかになった。
しかし、サバンは自身が放送中であることに気づくと、発言を撤回。一転してローレンスを高く評価するコメントを残した。
「実は、この選手は明日のドラフトで私が注目していた選手の一人だった。素晴らしい選手だ。この選手は優秀な選手で、当初は見落とされていると思っていたが、カウボーイズは見逃さなかった」と語った。
ドラフト報道の変化を象徴する出来事
サバンの当初の発言は、ドラフト報道の現状を浮き彫りにした。ドラフト初日における報道の雰囲気は、指名された選手を称賛することに重きが置かれ、批判的な意見は控えられる傾向にある。
選手を称賛することで「パレードを台無しにしたくない」という配慮が背景にあるとされる。そのため、ドラフト報道では「全てが素晴らしい!」といった肯定的な意見が主流となっている。
しかし、サバンの発言はそのような報道のあり方に疑問を投げかけるものとなった。果たして、ファンは指導者の本音を知る権利はないのか。それとも、ドラフト報道は建前の世界に留まるべきなのか。
指名選手の成功率は半分以下
時間が経てば、ローレンス選手の活躍が明らかになる。ドラフト1巡目指名選手の3分の1から半数は期待外れに終わると言われている。にもかかわらず、ドラフト報道ではその事実が語られることはほとんどない。サバンの発言が偶発的なものでなければ、そのような現実が表に出ることはないのかもしれない。
「ドラフト報道は、選手を称賛することで満ちている。しかし、現実は厳しいものだ。サバンの発言は、そのギャップを浮き彫りにした」