メーン州のジャネット・ミルズ知事は、州内における大規模データセンターの建設を2027年秋まで一時的に凍結する法案を拒否した。同法案は4月14日に州議会の両院で可決されたが、知事は既存のデータセンタープロジェクト(メーン州ジェイ地区)を除外する条項を求めていた。

同法案は、20メガワット以上の電力を消費するデータセンターの建設を禁止し、州機関や関連団体に対し、当該基準を満たさないプロジェクトの許認可発行を停止するよう義務付ける内容だった。また、法案の成立により「メーン・データセンター調整委員会」の設立が義務付けられ、同委員会は戦略的な助言や州全体の計画調整、データセンターの機会とリスク評価を担うこととされていた。

知事の対応と代替措置

ミルズ知事はこの規制法案を否決したが、法案で提案された委員会と同様の組織を設立するための執行命令に署名した。また、LD 713と呼ばれる別の法案にも署名し、データセンターがメーン州のビジネス開発税制優遇プログラムに参加することを禁止した。

全米の動向と背景

メーン州だけでなく、全米各地でデータセンター規制の動きが広がっている。ニューヨーク州では議員が新規データセンターの建設を少なくとも3年間凍結する法案を提出しており、連邦レベルではバーニー・サンダース上院議員(無所属・バーモント州)とアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(民主党・ニューヨーク州)が、新規データセンターの建設だけでなく既存施設のアップグレードも一時停止する法案を支持している。

AI開発やそのインフラ整備を抑制する動きは、テック企業やトランプ政権の方針と相反する。トランプ政権は3月に発表したAI政策の枠組みで、データセンターの建設と電力供給プロセスの迅速化を求めており、AIインフラの拡大を積極的に推進している。

出典: Engadget