元FBI捜査官が飲酒なしでDUI逮捕、虚偽報告疑惑で提訴

テネシー州で「酔っていないにもかかわらずDUI(飲酒運転)で逮捕される」ケースが相次ぐ中、FBIの元捜査官が不当逮捕を受けたと主張し、市と警察官を提訴した。2025年の父の日に発生した軽微な交通事故をきっかけに、飲酒も薬物も摂取していないにもかかわらず逮捕されたと主張している。

警察官の虚偽報告疑惑、ボディカム映像との矛盾

元FBI捜査官のアリソン・ツィウミス氏(33年の経歴を持つベテラン)は、事故現場に到着した警察官が直ちに飲酒の疑いを指摘し、アルコール臭がしたと主張したと説明。しかし、ツィウミス氏は飲酒を否定し、後に行われた血液検査でもアルコールや薬物は検出されなかった。それでも彼女は逮捕され、指紋採取や留置所への収容など、通常のDUI手続きが執行されたという。

ツィウミス氏はWVLTに対し、逮捕後の手続きが自身の経歴にとって「衝撃的な経験」だったと語った。さらに、有罪判決を受けていないにもかかわらず、点火装置ロック(イグニッション・インターロック)の装着を義務付けられた。この装置が原因で、彼女の車は交通渋滞中にエンジンが停止し、交差点で立ち往生したと主張している。

彼女の訴訟によれば、警察官の宣誓供述書の内容がボディカム映像と一致しないという。不正確な記述や虚偽の主張により逮捕が正当化された可能性があり、DUI事件における「相当な理由」の判断基準に重大な疑問を投げかけている。

テネシー州で増加する「酔っていないDUI逮捕」

この問題はテネシー州で深刻化しており、2025年8月には600件以上の「酔っていないDUI逮捕」が報告された。さらに、州当局が発表したところによると、過去8年間で2,500件以上の同様の事例が確認されているという。

ツィウミス氏は単に損害賠償を求めるだけでなく、警察官の訓練強化や現場テストの改善、州全体の法執行機関の説明責任を求めている。

「このような不当な逮捕が繰り返されることで、無実の市民が不当な負担を強いられている。法の執行が正義を守るはずなのに、今のシステムはそれを裏切っている」
— アリソン・ツィウミス氏

テネシー州におけるDUI法執行の課題

テネシー州では、飲酒運転の取り締まりが厳格化される一方で、誤認逮捕のリスクも高まっている。専門家は、現場での判断基準が曖昧であることや、警察官の主観的な評価に依存している点を指摘している。また、イグニッション・インターロックの装着義務が、無実のドライバーに不当な負担を強いているとの批判もある。

ツィウミス氏のケースは、州内で増加する同様の事例の一つに過ぎない。今後、法廷での審理を通じて、DUI捜査の透明性と公平性が問われることになるだろう。

出典: CarScoops