米国自動車大手ステランティス社が、自社のプラグインハイブリッド車「4xe」シリーズのバッテリー不具合に対する対応が不十分だったとの批判が高まっている。同社は昨年11月、ジープ・ラングラー4xeとグランドチェロキー4xe計約32万台のリコールを発表したが、その背景には深刻なバッテリー問題があった。

特に問題視されているのは、サムスン製リチウムイオンバッテリーの不具合だ。セル内部のセパレーター損傷により、熱暴走や火災のリスクが生じる可能性があるという。同社は昨年、4xeシリーズの販売を中止したが、これはバッテリー問題の根本的な解決を避けるための判断だったとの指摘もある。

複数の訴訟が提起される

米国ミシガン州東地区連邦地裁に新たに提起された集団訴訟では、16人の原告がバッテリー欠陥による損害とステランティス社の不適切な対応を訴えている。同社はこれまでに、車両をガレージやカーポートなどの可燃物から離れた場所に駐車するよう指示していた。

また、2月にユタ州で別の集団訴訟が提起されており、同社が複数の州および連邦消費者法に違反していると主張されている。同訴訟では、エンジン停止時や駐車中でも火災が発生する可能性が指摘されている。

過去のリコール履歴

ステランティス社は4xeシリーズに関して、これまでに複数回のリコールを実施している。特に2023年11月のリコールは、バッテリー内部のセパレーター損傷が原因で、熱暴走や火災のリスクが高まるとされた。このリコールにより、ラングラー4xeとグランドチェロキー4xeの所有者は、車両を安全な場所に駐車するよう求められた。

同社の4xeシリーズはかつて米国で最も売れるプラグインハイブリッド車の一つだったが、バッテリー問題の深刻化により販売中止に追い込まれた。今後、同社がどのような対応を行うのかが注目される。

出典: CarScoops