トヨタ自動車の北米CEO、テツオ・オガワ氏は、RAV4をベースとした新型ピックアップの発売に向けた可能性について言及した。同氏は「これは我々にとって大きなチャンス」と述べつつも、実現までには時間がかかるとの見通しを示した。

この新型トラックは、現在の主力ピックアップ「タコマ」よりも小型で、ハイブリッドエンジンを搭載することが予想されている。これまでピックアップ市場は主にミッドサイズとフルサイズに限られていたが、2021年にフォードが発売したコンパクトピックアップ「マーベリック」が市場を変えた。

フォード・マーベリックの成功が市場を刺激

フォードのマーベリックは手頃な価格で人気を博し、昨年(2024年)米国で15万5,051台を販売。これは前年から18.2%増加し、同社の「レンジャー」の販売台数の2倍以上に相当する。この成功により、他の自動車メーカーもコンパクトピックアップへの参入を検討するようになった。

一方で、ヒュンダイの「サンタクルーズ」は同時期に発売されながら、昨年の販売台数が2万5,499台にとどまり、失敗に終わった。このため、同社は生産終了のうわさが流れており、今後はミッドサイズピックアップに注力する方針とされる。

トヨタも参入へ?RAV4ベースの可能性

オガワCEOは、自動車専門誌「Automotive News」とのインタビューで「RAV4をベースとしたピックアップは我々にとって大きなチャンス」と語った。また「販売店からの期待は高いが、実現には時間がかかる」と述べた。

RAV4は2023年にフルモデルチェンジされ、標準でハイブリッド2.5L直列4気筒エンジン(226馬力)を搭載。四輪駆動モデルではさらに後輪用モーターを追加し、出力は236馬力に向上する。プラグインハイブリッドモデルも用意されており、2.5Lエンジンと22.7kWhバッテリー、電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムにより、合計324馬力、電気のみでの航続距離は最大52マイル(84km)を実現している。

競合モデルとの比較

マーベリックハイブリッドの最大出力は191馬力で、燃費は市街地42mpg、高速35mpg、総合38mpg。一方、RAV4ハイブリッドは市街地47mpg、高速40mpg、総合43mpgと、燃費性能で優位に立っている。RAV4のハイブリッド技術を活かしたピックアップが実現すれば、競合他社との差別化が図れる可能性がある。

トヨタがコンパクトピックアップ市場に参入するかどうかはまだ不透明だが、RAV4のプラットフォームを活用することで、開発コストの削減とスピーディーな市場投入が期待される。

出典: CarScoops