ホンダは、カナダ・オンタリオ州のEV(電気自動車)生産拡大計画を無期限に凍結すると発表した。同社のオンタリオ州アリストン工場では、既存のシビックとCR-Vの生産は維持されるが、EV専用の生産ラインは中断される。

同社のグローバルCEO、三部敏宏氏は10月10日の記者会見で計画変更を発表。当初はカナダ初の完全統合EV生産拡大計画として、年間24万台のEV生産と1,000人の新規雇用創出が見込まれていた。しかし、現在はEV事業への投資を3年間凍結し、資源をハイブリッド車にシフトする方針だ。

背景には、EV需要の鈍化と米国政策の変化がある。米国ではドナルド・トランプ政権下でEV補助金が縮小され、排出規制が緩和された。これにより、EVへの投資回収が見込みにくくなった。ホンダは2024年にも計画見直しを表明していたが、今回の凍結はさらに踏み込んだ措置となった。

一方で、アリストン工場ではシビックとCR-Vの生産が継続される。2025年には約40万台(シビック19.8万台、CR-V20.2万台)を生産し、そのうち60%以上がハイブリッド車となる見込みだ。ホンダは「現時点で雇用への影響はない」と強調したが、EV事業の凍結が今後の経営に与える影響は長期化する可能性がある。

同社は2024年に年間27億ドルの赤字を計上しており、その一因としてEV関連コストの高騰を挙げている。政府からの約50億カナダドルの支援は約束されたものの、まだ実行されていない状況だ。

出典: CarScoops