紙とタブレットの境界が曖昧になりつつある時代に、Remarkable Paper Pureが注目を集めている。2020年に発売されたRemarkable 2の後継機であり、E Inkのカラータブレットと並ぶ高級デジタルノートパッドだ。最大の特徴は、照明を犠牲にした白黒E Inkスクリーン。書き心地は紙に近く、ストロークが直接ペン先に反映されるため、まるで本物のペンで紙に書いているかのような感覚を味わえる。

書き心地:紙に最も近いデジタル体験

Remarkable Paper Pureの最大の魅力は、その書き心地にある。テクスチャ加工されたスクリーンは、滑らかなガラス面のタブレットとは一線を画す。照明が搭載されていないため、暗い場所では使用できないというデメリットはあるものの、そのトレードオフが重要なポイントだ。ペンの動きが直接画面に反映されるため、紙に書いているかのような自然な感覚を実現している。

テストした中で、Remarkableのタブレットが提供する書き心地は他に類を見ない。Apple Pencil Proほどのレスポンスはないが、それでも紙のような質感は圧倒的だ。ペンの先端が画面に触れた瞬間、まるでインクが滲むような感覚すら覚えるほどだ。

ペンの性能:Marker Plusの魅力

Paper Pureには基本的なバッテリーペン「Marker」が付属するが、テストではより高機能な「Marker Plus」を使用した。専用の消しゴムボタンが搭載されており、サイドに磁気で固定できるため、持ち運び時の安心感も高い。

充電方法も優秀で、タブレットの側面に取り付けるだけでワイヤレス充電が可能。iPad ProやAirと同様の仕組みだが、Remarkable 2のペンよりも厚みがなく、固定力も向上している。レイテンシーはRemarkable 2と同等で、Apple Pencil Proほどの速さはないが、それでも実用的なレベルだ。

性能面の進化:処理速度とストレージの向上

Paper Pureでは、デュアルコアプロセッサへのアップグレードやRAMの2GB化、ストレージの32GB化など、内部性能が大幅に強化された。UIの操作やドキュメントの読み込み速度が向上したが、その差はわずかだ。

例えば、大きなPDFや電子書籍の読み込み速度は半秒ほど速くなったが、ネイティブノートブックなど他のファイルではそれほど顕著な違いは見られなかった。それでも、全体的な操作感はスムーズになっており、ストレスフリーな作業環境を提供している。

スクリーンの進化:コントラストと明るさの向上

Paper Pureには、第3世代Canvasスクリーンが搭載されている。これはE InkのCarta 1300パネルをカスタマイズしたもので、Remarkable 2と比較してコントラストが20%向上し、明るさも増している。隣り合わせで比較しないとわからないほどの違いだが、UIのレスポンス向上に貢献している。

ただし、解像度は1,872×1,404ピクセル、226PPIと、最新のタブレットと比較するとやや見劣りする。小さな文字も読みやすいが、KoboやKindleの300PPIに匹敵する鮮明さはない。

デザインと耐久性:より堅牢なボディへ

新しいデザインは、Remarkable 2よりも耐久性が向上している。筆者がテストした際にも、落下や衝撃に対する強度が実感できた。軽量でありながらも、頑丈な作りが魅力だ。

また、タブレットの厚みも薄くなり、持ち運びやすさも向上。長時間の使用でも疲れにくい設計となっている。

価格と購入先

  • 単体モデル:399ドル(公式サイト・主要販売店)
  • バンドルモデル:449ドル(Marker Plus + Sleeve Folioケース付属)

Remarkable Paper Pureは、紙のような書き心地を求めるユーザーにとって、最も優れた選択肢の一つだろう。照明がないという制限はあるものの、その書き心地と耐久性は他の追随を許さない。デジタルノートパッドを検討している方は、ぜひ実機を手に取ってその違いを体感してほしい。

出典: The Verge