シリーズの原点回帰、『Evil Dead Burn』が密室ホラーの恐怖を再び呼び起こす
1979年のある日、幼なじみのブルース・キャンベルとサム・ライミは、ミシガン州北部の静寂な山奥にある小屋を訪れた。そこで撮影された32分の短編ホラー映画『Within the Woods』が、地元の出資者たちの目を引き、やがてフルレングスの長編『Evil Dead』へと発展した。こうして始まった同シリーズは、今日まで続く伝説的なホラー franchise となった。
2023年に公開された『Evil Dead Rise』は、シリーズの舞台を都会の高層マンションへと移し、原点とはかけ離れた設定で話題を呼んだ。しかし、『Evil Dead Burn』の初トレーラーが明らかにしたのは、再びシリーズの原点へと回帰するという事実だった。舞台は再び、隔絶された小さな空間へ。大部分の映像は、家具が飛び交う混沌とした空間で、一人の女性アリス(Souheila Yacoub)が這いずり回るという、途切れのないショットで構成されている。時計が床に叩きつけられる環境ホラーのシーンも含まれ、その恐怖はかつてのシリーズを彷彿とさせる。
誰がネクロノミコンを読み上げたのか?
公式シノプシスによれば、『Evil Dead Burn』はアリスが義理の両親の家を訪れたところ、彼らがデッドサイト(悪霊に取り憑かれた存在)と化していたという衝撃の展開から始まる。しかし、誰がネクロノミコン・エクス・モーティスを読み上げ、災厄を招いたのかは明かされていない。近年の「毒性カップル」を描いた映画人気を踏まえれば、おそらくはアリスの夫がその愚行を犯したと推測される。
フランス人監督による新たな挑戦
本作は、フランス人監督セバスチャン・バニークが手掛けるデビュー作となる。彼の2023年のデビュー作『Infested』は、社会風刺と皮膚を這うようなビジュアルの融合で注目を集めた。ホラー映画にとって、不気味なビジュアルは必須の要素だ。2013年のフェデ・アルバレス監督によるリブート版『Evil Dead』は、シリーズのユーモアを排除し、徹底的な残虐描写で話題となった。しかし、バニーク監督の手にかかれば、社会的メッセージと恐怖の融合が新たな魅力となるかもしれない。
密室ホラーの真髄を再び
『Evil Dead』シリーズの原点は、小屋という密室に閉じ込められた恐怖にあった。アッシュがデッドサイトと戦う中で、小屋自体が狂っていくという設定は、シリーズを象徴する要素の一つだった。フェデ・アルバレス監督やリー・クロニン監督(『Evil Dead Rise』を手掛けた)は、この設定に独自の解釈を加えたが、ライミ監督が描いたような空間の恐怖までは再現できていなかった。
トレーラーで見られるように、家の一部が崩壊していくシーンは、まさにシリーズの原点回帰を感じさせる。バニーク監督が小屋自体を恐怖の要素として取り込むのかは不明だが、いずれにせよ、『Evil Dead Burn』はライミとキャンベルが始めた伝統を受け継ぐ作品となることは間違いない。
「密室ホラーの真髄を再び追求することで、シリーズの原点回帰を果たす。観客にとって、これはまさに正しい方向への一歩だ」