米国移民税関執行局(ICE)は、ディズニー・マジック号から少なくとも10人の乗組員を拘束した。先月、同船がサンディエゴに寄港した直後、移民人権団体が明らかにした。

英国メディア「ザ・インディペンデント」によると、連邦捜査官らは5日間のクルーズを終えた同船に「突入」。乗客のダーミ・メータさんは、家族と共に下船中、スーツを着たまま手錠をかけられた同船のウェイター長を目撃した。

メータさんは火曜日の記者会見で「私たちと食事をしていたウェイター長が、わずか1時間後に拘束されていたことに衝撃を受けた」と語った。「彼には2人の娘がいて、上陸後すぐに会えると言っていました。とても残念で不安な出来事でした」と振り返った。

同乗客によると、拘束された乗組員らはディズニーの制服を着たまま、所持品も持たずに連行されたという。地元 NBC に対し、港湾警察は今回の摘発に関与していないと説明した。

ディズニー・マジック号の摘発から2日後、オランダ系クルーズ会社「ホランド・アメリカライン」が運航する「MV ザンダム」からも4人の乗組員がICEによって拘束されたと、移民人権団体が発表した。

「米国全土で拡大するパターン」

人権擁護団体「ウニオン・デル・バリオ」のベンジャミン・プラド代表は火曜日の記者会見で「これは孤立した事件ではない。サンディエゴだけでなく、米国全土で拡大するパターンだ」と述べた。

プラド代表はさらに、拘束された乗組員らが「適正手続きを受けていない」と主張。領事館へのアクセスも制限されている可能性があると指摘した。同氏は、こうした手法がトランプ政権時代から問題視されてきたことを踏まえ、「基本的人権の侵害だ」と非難した。

ICE「児童性的虐待コンテンツ関与の疑い」

ICEは拘束された乗組員らについて「重大犯罪の疑い」があると主張。広報担当のサンドラ・グリソリア氏は水曜日にCBSに対し、以下の声明を発表した。

「ICEサンディエゴは、Operation Tidal Waveの一環として、サンディエゴ港で複数のクルーズ船から23人の乗組員を逮捕しました。逮捕は、全米行方不明・被搾取児童センター(NCMEC)から提供された情報に基づき、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)への関与の疑いによるものです。被疑者らはロサンゼルスに移送され、ビザは取り消されました」