エイズ啓発団体「PrEP4All」は、HIV予防薬の特許を巡る米政府とGilead Sciencesの和解に関連する研究開発(R&D)合意を巡り、トランプ政権を提訴した。
同団体は、米疾病対策センター(CDC)が資金提供した研究が基となり開発されたHIV治療薬「Truvada」と「Descovy」の特許侵害問題で、2019年に米政府がGileadを提訴していたと指摘。米政府は、GileadがCDCの研究貢献を無視し、自社の貢献を過大に主張した上、特許使用許諾契約を拒否したと主張していた。
提訴されたR&D合意は、この和解の核心を成すもので、CDCの研究がGileadのHIV治療薬開発に不可欠であったにもかかわらず、その事実が公にされていなかったとPrEP4Allは主張している。
背景:CDCとGileadの特許紛争
2014年、CDCはGileadがHIV予防薬「Truvada」の特許を侵害しているとの見解を示し、特許使用許諾の交渉を開始。しかし、Gileadはこれを拒否し、CDCが資金提供した研究成果を基にした薬剤の特許を主張する米政府との交渉も拒否した。
2020年、米政府とGileadは特許紛争を和解したが、その際に交わされたR&D合意の内容は公表されなかった。PrEP4Allは、この合意がCDCの研究成果を反映していないと主張し、政府が情報を隠蔽したと批判している。
提訴の狙い
PrEP4Allは、この提訴を通じて、以下の点を明らかにすることを求めている。
- CDCの研究がGileadのHIV治療薬開発に与えた影響の全容
- 米政府とGilead間のR&D合意の詳細
- 特許使用許諾の拒否が公的資金の活用に与えた影響
同団体は、この情報公開により、HIV予防薬の公平なアクセスと価格設定の透明性向上が期待できると述べている。
出典:
STAT News