米ABCの人気医療ドラマ「グレイズ・アナトミー」シーズン22(第22シーズン)のフィナーレ(第18話「Bridge Over Troubled Water」)で、シリーズを代表するキャラクターの一人、オーウェン・ハント(演:ケビン・マッキッド)が降板した。

同エピソードは、マッキッド自身が監督を務めたことでも注目を集めた。オーウェンは橋の崩落事故に巻き込まれ、水没した車から自力で脱出。その後、車が立ち往生していた家族を救助し、命を救った。この危機的状況を経て、オーウェンは長年連れ添った恋人テディ・アルトマン(演:キム・ラヴァー)との再出発を決意し、パリへと旅立った。

壮大な死ではなく、愛の選択

マッキッドはこれまで、オーウェンの最期について「英雄的な死を遂げるべきだ」と考えていた。例えば、多くの命を救うために自ら犠牲になるという展開だ。

「長い間、オーウェンは誰かを救うために命を捧げる英雄的な死を遂げるべきだと考えていました。それが彼らしい終わり方だと思っていたのです」
「しかし、世界は今、不安な時代にあります。そんな中、彼らが『これは私たちの新たな人生の始まりであり、互いに再び向き合う時だ』と前向きに捉える物語の方が、悲劇的な死よりも多くの人に響くのです」

マッキッドは米メディア「TheWrap」のインタビューで、自身の考えの変化を明かした。

監督としての挑戦と成長

マッキッドはシーズン5でレギュラー出演を果たして以来、これまで48回にわたり「グレイズ・アナトミー」の監督を務めてきた。今回の降板回は、その集大成とも言えるエピソードとなった。

「このショーで監督術を学びました。だからこそ、このエピソードを監督することが非常に自然に感じられたのです。甘美でありながら、感情的で、カタルシスを感じる体験でもありました。監督という役割が、自分の感情に向き合う時間を与えてくれたのです。撮影スケジュールの管理や準備に集中することで、感情を抑えることができました」

監督業を務める中で、マッキッドは俳優として、そして監督としての成長を実感したと語った。

シリーズへの思いと今後の展望

マッキッドは、オーウェンとテディの物語の終わりについて振り返り、以下のように語った。

「このエピソードを監督することが決まるずっと前から、私は監督を務める予定でした。デビー・アレンがブロードウェイの仕事で不在だったため、数か月前に依頼を受けていました。その後、降板が正式に決まり、『このエピソードを監督すべきか?』と自問しましたが、最終的にこの形で終わりを迎えられたことに感謝しています」

今後は、監督業を含むさまざまなプロジェクトに取り組む予定だというマッキッド。シリーズへの愛情と、新たな挑戦への意欲を示した。

出典: The Wrap