テレビ界の一ジャンル「コミック界の車コレクター」といえば、誰もが真っ先に思い浮かべるのがジェイ・レノだろう。しかし、意外な二番手に位置するのが、コメディアンで腹話術師のジェフ・ダンハムだ。ダンハムの倉庫には130台以上の車が保管されており、そのうちのいくつかは近日中に一般公開される可能性もあるという。

そんなダンハムのコレクションを紹介する番組「The Cars That Made Us」が、Discoveryチャンネルで放送中だ。HBO MaxやDiscovery+でも視聴可能なこの番組は、ダンハム自身がホストを務め、彼の愛車の数々を通して、車にまつわる感動的なエピソードや歴史を紐解いていく。

番組は、ダンハムのコレクションを中心に展開される。その中には、マイケル・キートン主演の映画『バットマン リターンズ』に登場した実用化されたバットモービルや、本革風のデニム調内装が特徴のアメリカンモーターズ社製グレムリン・リーバイスエディション、750馬力を誇るハンマーH1「ラットロッド」、1988年式イエゴGVS、1963年式アンフィカー、1975年式ブルベーカー・ボックス、1963年式クライスラー・タービン、複数のブラッドリーGT、そしてダンハムの初の本格的なコレクションカーとなったダッジ・バイパーなどが含まれる。

車の裏側にある物語を紡ぐ

ダンハムのコレクションは、単なる車の集まりではなく、それぞれの車に込められた物語が魅力だ。彼はオークションで流行の車を買い漁るのではなく、車の背景や歴史にこだわる。そのため、番組の第一シーズンでは、ダンハム自身のコレクションから8台の車を選び、各エピソードで紹介している。

番組の特徴は、スピードやパフォーマンスではなく、車にまつわる人間の物語に焦点を当てている点だ。ダンハムは番組について「素晴らしいインタビュー、素晴らしい車、そして誰も聞いたことのない物語。それがこの番組の醍醐味です」と語っている。車の心臓部ともいえるエンジンではなく、その車が人々の心に残した思い出や愛情が、番組の核心なのだ。

エンターテイメントと教養の融合

「The Cars That Made Us」は、単なる車番組にとどまらない。ダンハムのコレクションを通して、車が持つ文化的な価値や歴史的な背景を学ぶことができる。例えば、1963年式アンフィカーは水陸両用車として設計された希少なモデルであり、1975年式ブルベーカー・ボックスは当時のアメリカの自動車産業のユニークな試みの一つだ。

番組は、ダンハムのユーモアと知識、そして彼の愛車への情熱が融合したエンターテイメント作品となっている。車好きだけでなく、幅広い層の視聴者にとって楽しめる内容だ。

出典: Hagerty