米ネットワーク機器大手のシスコシステムズは5月22日、2025年4月期第3四半期(2025年1月~4月)の決算を発表した。売上高は前年同期比12%増の158億ドルを記録し、アナリスト予想の155億6,000万ドルを上回った。1株当たり利益(EPS)も市場予想の1.04ドルを上回る1.06ドル(調整後)を記録した。

AI投資加速で4,000人削減を発表

しかし同社は同日、AI分野への投資を加速させるため、約4,000人の人員削減を発表した。これは全従業員の5%未満に相当する規模だ。CEOのチャック・ロビンズ氏は社内メールで「AI時代の勝者となる企業は、焦点を絞り、迅速に投資をシフトし、長期的な価値創造が見込まれる分野に集中する企業だ」と述べた。

「我々が直面する機会に向けて、投資先、組織体制、コスト構造を見直す決断が必要だ。シスコはその勝者の1社となる自信がある」
— シスコ CEO チャック・ロビンズ

ロビンズ氏は、レイオフの通知が5月23日から始まると明らかにした。また、従業員のAI活用をさらに推進する方針も示した。同氏は、今四半期のAI関連ビジネスが好調だったとし、NexusやNVIDIAとの提携強化を発表。特に「セキュアAIファクトリー」の拡大計画を明らかにした。

株価は16%上昇、過去最高値を更新

シスコの株価は5月22日の発表後、16%以上上昇し、今月に入ってから過去最高値を更新した。アナリストらは、AI関連の需要拡大と強固なネットワークインフラへの需要が業績を押し上げたと分析している。

第3四半期の主な業績

  • 売上高:158億ドル(前年比+12%)
  • EPS(調整後):1.06ドル(市場予想:1.04ドル)
  • 製品別売上高:17%増(AIインフラとキャンパスネットワーキングソリューションの需要が牽引)
  • AI関連ビジネス:Nexus、NVIDIAとの提携強化、セキュアAIファクトリーの拡大を発表

今後の見通し

シスコは2025年7月~9月期(第4四半期)の売上高を167億~169億ドル、2026年度(2025年8月~2026年7月)の売上高を628億~630億ドルと予想している。2025年度の売上高は567億ドルだった。

ロビンズ氏は「AI時代に向けたシスコの戦略的な方向性は明確だ。今後も技術革新と顧客ニーズに応えるソリューションを提供し続ける」と語った。