米国の外交政策に関する専門家、ビル・クリスタル氏は、トランプ前大統領がイランとの交渉で窮地に陥っていると指摘している。クリスタル氏は、トランプ氏がイランに対し「窮地からの脱出」を模索しているとの見方を否定し、むしろイラン側が米国の弱腰を察知していると分析する。
さらに、米国がイランとの戦争に巻き込まれる中、中国が勢いづいており、第二次世界大戦後の同盟国が米国よりも中国を信頼する状況にあると指摘。米国の国際的な影響力低下が浮き彫りとなっている。
内部の混乱も深刻化
米国政府内部でも混乱が広がっている。FBIの複数の関係者が、カシュパー・コリバード議員のアルコール問題による無断欠勤に警戒感を示す一方で、オソフ議員が腐敗と kleptocracy(盗賊政治)について言及した演説を評価する声も上がっている。また、新副大統領のバンス氏がカトリック信者であるにもかかわらず、軍高官との対立を選んだタイミングにも注目が集まる。
トランプ氏の「狂人理論」が市場を揺るがす
クリスタル氏は、トランプ氏の「狂人理論(Madman Theory)」が株式市場に与える影響についても言及。同理論は、相手に「狂人」と見せかけることで交渉を有利に進める戦略だが、市場の不安定化を招く可能性があると指摘する。
同盟国の離反と中国の台頭
米国の同盟国が中国への信頼を強めている背景には、トランプ政権の一貫性のなさや内部の混乱がある。クリスタル氏は、こうした状況が米国の国際的な信頼を低下させ、中国の台頭を加速させていると分析する。
今後の展望
専門家らは、米国が国際社会におけるリーダーシップを回復するためには、内政の安定と一貫性のある外交政策が不可欠だと指摘する。一方で、トランプ氏の交渉戦略が米国の国益に与える影響については、引き続き注目が集まる。