ザ・ノースフェイスは、障害の有無に関わらず誰もが使いやすいキャンプギア「Universal Collection」を発表した。同社のテクニカルギアデザインマネージャー、ルーク・マシューズ氏によると、このプロジェクトは「誰もがアウトドアを楽しめるようにする」ことを目指したものだという。

Universal Collectionは、寝袋、テント、バックパック、スリッパ、帽子の5点で構成される。同コレクションは、スキーマウンテニアーのヴァス・ソジトラ氏とロッククライマーのモーリーン・ベック氏との共同開発により実現した。両氏は障害者コミュニティの支援者であり、ザ・ノースフェイスのアスリートコラボレーターでもある。

マシューズ氏は「多くのキャンプ用品は障害者を意識して設計されていない」と語り、このプロジェクトが「ユニバーサルデザインのアプローチを採用することで、誰にとっても使いやすい製品が生まれる」という考えにつながったと述べた。

使いやすさを追求した設計

Universal Collectionの開発では、各アイテムの細部にまでこだわった。例えば、寝袋のジッパーは、片手や限られた動作で操作できる人にとって大きな障壁となる。そこで、同社は磁気式の閉鎖システムを採用し、触覚で識別できるゴムパネルや大きなループを追加した。

寝袋は、従来のジッパーに代わり、断熱性のある2枚のサイドパネル(軽量と重量)が「羽」のように折り重なる構造となっている。これにより、気温に応じて調整が可能で、暖かい夜は軽量パネルのみ、寒い夜は重量パネルを追加して使用できる。

テントやバックパックにも革新的な工夫

テント「Wawona 3」では、設営のしやすさに重点が置かれた。例えば、ポールの接続部分には磁気式のロック機構を採用し、片手でも簡単に設営できるように設計されている。また、バックパックには、背面に大きなハンドルと肩ベルトの調整が容易なストラップが備わっている。

これらの工夫は、障害の有無に関わらず、誰にとっても使いやすい製品を目指したものだ。マシューズ氏は「このプロジェクトを通じて、アクセシビリティを考慮することで、結果的に全ての人にとって使いやすい製品が生まれることを実感した」と語った。

Universal Collectionは、2024年5月より発売される予定で、価格は各アイテム150ドルから350ドル程度となる見込みだ。