ビットコイン価格、82,000ドル超えに急騰

6月12日、ビットコイン(BTC)価格は3%以上上昇し、一時82,000ドルを超える水準に達した。24時間の取引高は10億ドルを超え、勢いを増している。

米上院、暗号資産規制法案を審議

米上院銀行委員会は同日、デジタル資産市場の規制枠組みを定める「デジタル資産市場明確化法(Digital Asset Market Clarity Act)」を賛成15、反対9の票決で可決した。同法案(H.R. 3633)は、暗号資産取引、ステーブルコイン、仲介業者に対する連邦レベルの規制を整備するもので、米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)に監督権限を分担させる。また、取引所、ブローカー、カストディアンに登録、情報開示、コンプライアンスルールを義務付ける。

委員長のティム・スコット議員(共和党)は、これまで暗号資産企業が「古い市場向けのルールの下で灰色地帯に置かれていた」状況を転換点と評価し、米国におけるイノベーションを維持しつつ、犯罪利用を抑制するための枠組みだと強調した。

シンシア・ルミス議員(共和党)は、同法案を自身のキャリアで最も難しい法案と呼び、「新しいソフトウェアベースの資産を既存の金融法に適合させる初めての試み」と評価した。一方、エリザベス・ウォーレン議員(民主党)は反対に回り、法案が投資家保護を弱め、州の反詐欺規制を無効化し、銀行に過度の暗号資産リスクを負わせると批判。ウォーレン議員は「消費者に対する無法地帯を宣言するものだ」と述べ、法案を「業界主導で未熟」と断じた。また、トランプ前大統領の暗号資産事業やミキサー、ステーブルコインに関連する倫理的・国家安全保障上の懸念も指摘された。

STRCとSATA、法人向けビットコイン信用市場を拡大

STRC:11,709 BTCを取得、実効利回り11.5%に

Strategy Inc.のSTRCは、法人向けビットコイン信用商品の発行を拡大中だ。同社の「STRC ATM Tracker」によると、発行額は12億4,000万ドルを超え、推定11,709 BTCを取得。実効利回りは11.5%、キャプチャレートは80%に達している。同商品は現在のビットコイン日供給量の26倍に相当する規模で、法人向けビットコイン買い手としては過去最大級の取引となっている。

SATA:日次配当で実効利回り13.88%を目指す

Strive Asset ManagementのSATAも、新たな収益設計を発表した。SATAは6月から毎営業日に現金配当を実施し、年率13.00%を維持する計画。日次複利により実効利回りは13.88%に達すると同社は試算している。SATAは債務ゼロのバランスシートを持ち、15,000 BTC以上を保有。2026年の第1四半期にはビットコイン利回りが11.1%に達すると見込まれている。

市場の反応と今後の展望

ビットコイン価格は82,000ドル近辺で高止まりし、Bitfinexのアナリストは「かつて支配的だった資金調達レートがシグナルとしての機能を失いつつある」と指摘。代わりにオプションポジションに注目が集まっている。また、ETF需要の高まりや公開市場での動きも価格を押し上げる要因となっている。

専門家は、米国の規制整備が進むことで機関投資家の参入が加速し、ビットコイン市場の成熟化が進むとの見方を示す。一方で、ウォーレン議員らによる規制強化の動きもあり、今後の法案の行方が注目される。