国境警備隊長が突然の辞任表明
米国の移民政策を担う国境警備隊のトップ、マイク・バンクス長官が突然の辞任を発表した。同氏は2024年11月7日、性的不正行為の疑惑を受けて即時辞任すると表明した。
バンクス長官は、トランプ前大統領の2期目における移民強硬策を主導してきた人物。退任に際し、FOXニュースの取材に対し「家族と生活を楽しむ時が来た」と語った。また「かつて最も脆弱だった国境を、これまでで最も安全な状態に回復させた」と自身の功績を強調した。
10年にわたる性労働者雇用疑惑
バンクス長官の辞任は、性的不正行為の疑惑と時期を同じくしている。ワシントン・エグザミナー紙によると、同氏は過去10年にわたり、コロンビアやタイなどで性労働者を雇用していたと複数の国境警備隊員が証言している。
関係者によれば、バンクス長官は「同僚の間で、定期的に海外旅行をして売春婦と性行為に及ぶことで知られていた」という。また、かつての勤務先でも「自身の逸脱行為を同僚に自慢していた」と報じられている。
米国税関・国境警備局(CBP)は、これまでに2度にわたりバンクス長官の行動を調査していたが、いずれも当時の国土安全保障長官クリスティ・ノームによって捜査が中止されていた。
移民政策の混乱続く
トランプ政権は移民政策を2期目の重要課題として掲げてきたが、その実行を担う連邦移民機関では、相次ぐ人事異動が続いている。
今年に入ってからも、ミネアポリスで米国市民2人が連邦捜査官によって射殺された事件を受け、元国境警備隊司令官のグレゴリー・ボビーノ氏が更迭された。さらに、クリスティ・ノーム国土安全保障長官も辞任に追い込まれている。
今後も更なる人事異動が予想されており、現在の移民・税関執行局(ICE)の暫定長官トッド・ライオンズ氏も数週間以内に退任する見込みだ。後任には、民間刑務所運営会社の幹部であるデイビッド・ベンチュレラ氏が就任する予定となっている。
移民政策の今後
米国の移民政策は、トランプ政権の強硬路線によって大きな転換期を迎えている。しかし、相次ぐ人事異動や不祥事の発覚は、政策の安定的な運営に影を落としている。
今後、新たなリーダーシップの下で、どのような移民政策が展開されるのか注目が集まる。