フロリダ州の不動産市場は、依然として一部地域で弱含みが見られるものの、調整の強度が数ヶ月にわたり緩和されつつある。ResiClubの分析によると、州内の多くの都市圏で季節調整済みの月次価格変動が改善しており、特にフロリダ・パンハンドル地域や北部フロリダの一部では、わずかながらプラス成長に転じているケースも確認されている。

季節調整済み月次データで見る価格変動の推移

Zillow Home Value Indexを基にした季節調整済み月次データによると、過去7ヶ月にわたり、フロリダ州の住宅価格下落の勢いは徐々に弱まっている。例えば、パンタゴーダやケープコーラルといった地域では、かつては大幅な下落が続いていたが、現在は7ヶ月前と比較して下落幅が大幅に縮小している。

具体的な数値の変化

以下は、ResiClub Terminalから引用したデータだ。2026年2月から3月にかけての季節調整済み月次価格変動を示すチャートでは、1年前と比較して赤色(下落)の領域が大幅に減少している。特に、タンパやセントピーターズバーグの主要ZIPコードでは、2025年2月から3月にかけての下落幅が顕著だったが、2026年にはその下落がほぼ解消されている。

調整の緩和に寄与する要因

フロリダ州の住宅価格が軟調に推移する中で、過剰評価の是正が進み、多くの市場でファンダメンタルズが回復しつつある。また、投機的な建設を手控えるディベロッパーの動きや、経済的な困窮に直面していない売り手が価格下落を受け入れ、市場の弱さがしばらく続くことを覚悟していることも、調整の勢いを弱める一因となっている。

特に、パンタゴーダの住宅価格は、2020年3月から2022年8月にかけて+70.1%という急激な上昇を記録した後、2022年6月から2026年3月までに-23.9%の下落に転じた。しかし、2020年3月と比較すると、現在の価格は+29.4%上昇しており、依然としてコロナ禍前の水準を大きく上回っている。

パンデミック期の過熱がもたらしたリスク

フロリダ州が今回のサイクルで大きな下落リスクにさらされた背景には、パンデミック期の住宅ブームにおける過熱が挙げられる。米国全体と比較しても、フロリダ州は特に急激な価格上昇とその後の調整圧力が顕著だった。ResiClubのチームは、今後も市場動向を注視していくとしている。