米フロリダ州在住の74歳男性が、海水に飛び込んだ際に右脚を切った。その直後から痛みと内出血が始まり、2日後には右腕の皮膚も変色。3日目に病院へ搬送された際には、すでに右脚の下半分が黒変し、皮下出血が確認された。

米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された症例報告によると、医師は皮膚の剥離、皮下ガスの発生音(捻髪音)、および右腕の大型血泡(出血性水疱)から「壊死性筋膜炎(食肉菌感染症)」と診断した。感染はわずか3日間で急速に進行し、重篤な状態に陥った。

同誌によれば、この感染症はビブリオ属菌(Vibrio vulnificus)によるものと推定されている。同菌は主に温暖な海域に生息し、傷口から侵入すると短期間で組織を破壊する特徴を持つ。特に免疫力が低下している高齢者や基礎疾患のある患者は、感染リスクが高まるという。

同症例の画像(右腕の大型血泡や脚の壊死組織)は同誌ウェブサイトで公開されている。医師は「早期発見・治療が極めて重要」と警鐘を鳴らしている。