米カリフォルニア州サンディエゴ発 — 米バイオ医薬ベンチャーのレボリューション・メディスン(Revolution Medicines)は、次世代のRAS阻害薬開発で先陣を切っている。

同社は4月8日から開催されている米国がん学会(AACR)年次総会において、膵臓がん患者を対象とした次世代標的治療薬「ダラキソンラシブ(daraxonrasib)」の臨床試験成績を発表し、業界の注目を集めている。

同社は8日にも、ダラキソンラシブの新たな第1相試験データを発表。単剤および併用療法における有望な結果を示したほか、同日に開催された別のセッションでは、全く新しい化合物「RM-055」の基礎研究データも公開された。RM-055は、現在の治療薬とは異なる「全く新しい触媒阻害薬クラス」に属する薬剤であり、がんの原因となるRASシグナル伝達を阻害するだけでなく、がんタンパク質を分子レベルで不活性化する可能性が示唆されている。

レボリューション・メディスンのCEO、マーク・ゴールドスミス氏はRM-055について、「全く新しい触媒阻害薬クラス」と表現し、従来のRAS阻害薬とは一線を画す革新的なアプローチであると強調した。

ダラキソンラシブは、KRAS G12D変異を有する固形がん患者を対象とした第1b相試験で、良好な忍容性と抗腫瘍活性を示しており、特に膵臓がん患者において顕著な効果が確認されている。同社は現在、第2相試験への移行を目指してさらなるデータ収集を進めている。

一方、RM-055は現在、前臨床段階にあり、がん細胞のRAS経路を根本的に遮断する新たなメカニズムを有することが期待されている。ゴールドスミス氏は、「RM-055は、RAS依存性のがんに対する次世代治療の可能性を拓くものであり、従来の阻害薬では克服できなかった課題に対処できるかもしれない」と述べた。

レボリューション・メディスンは、がん治療のパラダイムシフトを目指しており、ダラキソンラシブとRM-055の双方がその実現に向けた重要な一歩となる可能性がある。

出典: STAT News