ロシア国営宇宙企業ロスコスモスによると、同国北部に位置するプレセツク宇宙基地がこの数か月で複数回のドローン攻撃を受けたと発表した。攻撃は基地への被害には至らなかったものの、同基地の活動が活発化している背景には、スペースXのスターリンクに類似した新たなインターネット・データ中継衛星群の配備計画が浮上している。
この衛星群は、ウクライナ軍の通信インフラを支える重要な役割を担う見込みで、ロシアにとって戦略的な脅威となる可能性が指摘されている。
プレセツク宇宙基地の戦略的重要性
プレセツク宇宙基地は、ロシア北西部のアルハンゲリスク州に位置し、モスクワから北に約800キロメートルの地点にある軍事基地だ。同基地は、軍事衛星の打ち上げや軍事通信の運用を主な目的としており、ロシアの宇宙開発における重要拠点の一つとされている。
ロシアの対応とウクライナへの影響
ロスコスモスのユーリ・ボリソフ総裁は先月、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンとの会談で、プレセツク宇宙基地へのドローン攻撃未遂について初めて公式に言及した。この発言は、同基地の軍事的重要性を裏付けるものとなった。
一方で、ウクライナ軍はスターリンクに似た衛星群の配備が進むことで、通信手段の強化が図られると見られている。ロシアにとっては、この動きが自国の軍事的優位性を脅かす要因となる可能性がある。
今後の展開と懸念
今後、プレセツク宇宙基地の活動がさらに活発化することで、ロシアとウクライナ間の宇宙空間をめぐる競争が激化することが予想される。また、ドローン攻撃の頻発は、同基地の警備体制の強化を迫る要因ともなっている。
「プレセツク宇宙基地はロシアの軍事宇宙戦略における中核であり、その防衛強化は国家安全保障上の最優先課題だ」
— ロシア軍高官
出典:
Ars Technica