ワールドカップの歴史は、人権侵害や独裁者への宣伝行為と深く結びついてきた。2026年の大会は、その負の遺産をすでに色濃く反映している。

FIFAは今大会で、「FIFA平和賞」をドナルド・トランプ前米大統領に授与するという、極めて不適切な決定を行った。また、FIFAのガリバルディ・インファンティーノ会長は、イスラエルとパレスチナの首脳による握手写真撮影を画策したが、その試みは失敗に終わった。これらは大会の倫理的な問題を象徴する出来事だ。

さらに、米国におけるワールドカップの放送パートナーであるFOXスポーツも、倫理的な問題で注目を集めている。同局は、ジェイミス・ウィンストンを「FOXスポーツFIFAワールドカップ特派員」に任命したが、この人選が物議を醸している。

ウィンストンは、これまで「モチベーションスピーチ」と称するインチキなパフォーマンスで知られており、その手法は多くの批判を浴びてきた。しかし、サッカーというスポーツに対する知識や理解が乏しいとされる彼が、ワールドカップの特派員として適任なのか疑問が残る。そもそも、FOXスポーツは既にアレキシ・ララスを起用しており、専門知識よりも話題性を重視しているとの見方もある。

ワールドカップはスポーツの祭典であると同時に、政治や倫理の問題が浮き彫りになる場でもある。2026年の大会が、これまで以上に人権や倫理の観点から注目を集めることは間違いないだろう。

出典: Defector