米国の保守系メディア「ザ・デイリー・ワイヤー」が、YouTubeの視聴者数を2023年以降90%も失ったことで、経営難に陥り、大規模なレイオフを実施した。同社は、2019年から右派向けの低品質映画や利用者の少ないストリーミングサービスに莫大な投資を行ってきたが、その成果は見られなかった。
Garbage Dayによると、このレイオフは、保守運動内の分裂と過激化の象徴でもある。かつて同社の看板ホストだったキャンデイス・オーウェンズやニック・フエンテスらは、イスラエル支援に反対し、反ユダヤ主義的な発言を繰り返す一方で、ベン・シャピロはイスラエルを支持する立場を維持している。保守運動の主流が反ユダヤ的な勢力に取って代わられつつある中で、同社の経営はますます厳しさを増している。
また、同社の経営難は、米国の保守運動全体の混乱を反映している。かつてイスラエル支援を支持していた保守派の間で、今や反イスラエルの立場が主流となりつつあり、シャピロのような「穏健派」は孤立しつつある。
プラットフォームの監視強化も進行中
一方、オンラインプラットフォームにおける監視強化も加速している。ロブロックスは今年初め、ユーザー間のチャットに「顔による年齢確認」を義務付けた。これは「安全対策」と称されているが、実際には政府や企業が個人データを収集するための手段に過ぎない。また、米国や英国、EU、オーストラリアなどの政府は、こうした監視強化を推進しており、インターネット上の匿名性が奪われつつある。
特に、2023年10月7日のイスラエルへの攻撃後、反イスラエル感情が拡散したことで、米国政府は2025年にトランプ政権時代に提案された「TikTok禁止法」に署名し、同アプリを事実上排除した。これにより、米国政府はTikTokのデータと監視機能を手に入れることになった。
「インターネットの自由が奪われつつある今、私たちが失っているものは計り知れない。監視強化は、表面上は安全のためとされるが、実際には権力者による支配の道具に過ぎない。」
保守運動の崩壊とインターネットの未来
ザ・デイリー・ワイヤーのレイオフは、保守運動の分裂と過激化が招いた結果だ。その一方で、プラットフォームの監視強化は、インターネットの自由を脅かす動きとして注目を集めている。今後、こうした動きがさらに加速するのか、それとも反発が起こるのか、注視が必要だ。