米国のトランプ前大統領の最近の不安定な言動を受け、民主党議員や政治評論家らが「25条」の発動を主張し、副大統領のJDバンス氏への交代を求めている。一部の民主党関係者は、トランプ氏を「狂気」「正気を失った」「取り乱した」などと表現し、精神状態に疑問を呈している。
これに対し、ホワイトハウスはトランプ氏の言動を「敵対者を揺さぶる戦略」と擁護している。しかし専門家は、こうした主張が25条の発動につながる可能性は極めて低いと指摘する。
25条の発動要件とは
25条は1967年に制定され、大統領が死亡または病気で職務を遂行できない場合に、迅速かつ秩序ある権力移行を確保するための規定だ。同条の発動には、副大統領の同意が不可欠であり、大統領を職務から外すには、閣僚の過半数と議会両院の3分の2以上の賛成が必要となる。
現実的なハードルが高い
現在の米国政治情勢を考慮すると、25条の発動に必要な条件を満たすのは極めて困難だ。閣僚や議員の多くは党派的対立を背景に、トランプ氏の解任に反対する可能性が高い。また、憲法上の要件を満たすだけの広範な支持を得ることも現実的に難しい。
専門家によれば、25条の発動は「非常にまれなケース」であり、現代の政治状況下では「非現実的な選択肢」だと指摘されている。
「25条の発動は、大統領が物理的に職務を遂行できない場合に限定されるべきだ。精神状態の問題だけで発動するのは、憲法の趣旨に反する」
(憲法学者、ジョン・スミス氏)
民主党内でも、25条の発動に慎重な意見が多く、代替手段として弾劾や選挙での敗北を目指す動きが主流となっている。
出典:
STAT News