ウルトラプロセス食品とは

ウルトラプロセス食品とは、工業的に加工された食品で、添加物や人工的な成分が多く含まれるものを指す。具体的には、インスタント食品、スナック菓子、清涼飲料水、冷凍食品、ファストフードなどが該当する。これらの食品は、栄養価が低く、高カロリーであることが多い。

新たな健康リスクが判明

従来から、ウルトラプロセス食品の摂取は肥満、心血管疾患、2型糖尿病、早期死亡といった健康リスクと関連付けられてきた。しかし、最近の研究により、さらに深刻な影響が明らかになっている。

1. 筋肉の質低下と関節疾患リスクの上昇

米国放射線学会(RSNA)の学術誌「Radiology」に発表された研究によると、ウルトラプロセス食品を多く摂取する人は、太ももの筋肉内に脂肪が蓄積しやすくなることがわかった。この現象は、膝関節症のリスクを高める可能性がある。

「過去数十年にわたり、肥満や膝関節症の増加と並行して、私たちの食事における天然成分の使用は減少し、工業的に加工された人工的な食品や飲料に置き換わってきました。これらはウルトラプロセス食品と呼ばれています」
— Zehra Akkaya(MD、カリフォルニア大学サンフランシスコ校 臨床トランスレーショナル筋骨格画像研究グループ)

研究チームは、ウルトラプロセス食品の摂取量が多い人ほど、摂取カロリーに関係なく筋肉内脂肪が増加することを確認した。ウルトラプロセス食品の摂取を控えることで、筋肉の質を維持し、膝関節症の負担を軽減できる可能性がある。

2. 骨密度の低下と股関節骨折リスクの増加

3月に発表された研究では、ウルトラプロセス食品を多く摂取する人は、股関節骨折のリスクが10.5%高く、骨密度が低下することが明らかになった。この影響は、65歳未満の若年層や低体重の人でも確認された。

「私たちの研究では、12年以上にわたり被験者を追跡し、ウルトラプロセス食品の摂取量が多いほど、大腿骨や腰椎などの骨密度が低下することがわかりました」
— Lu Qi(MD、PhD、共著者)

3. 女性の妊孕性への影響

最近の研究では、ウルトラプロセス食品を多く摂取する女性は、妊孕性が低下する可能性が示されている。具体的には、月経周期の乱れや排卵障害、妊娠率の低下などが報告されている。

ウルトラプロセス食品の依存性

2月に発表されたレビューによると、ウルトラプロセス食品はタバコと同様に依存性がある可能性が指摘されている。これらの食品は、脳に「快楽物質」を急速に届けることで、依存症を引き起こす可能性がある。その結果、摂取量が増加し、健康リスクが高まることが懸念されている。

まとめ:健康リスクを最小限に抑えるために

ウルトラプロセス食品の摂取は、従来から指摘されてきた肥満や糖尿病などのリスクに加え、筋肉の質低下、骨密度の低下、妊孕性の低下といった新たな健康被害と関連している。これらのリスクを最小限に抑えるためには、以下の対策が有効である。

  • ウルトラプロセス食品の摂取を控え、新鮮な食材を使用した料理を心がける
  • 加工食品を選ぶ際は、添加物や砂糖、脂肪分の少ないものを選ぶ
  • バランスの取れた食事を心がけ、栄養素の偏りを防ぐ
  • 適度な運動を継続し、筋肉や骨の健康を維持する
出典: Healthline