米国とイランの外交当局者が、4月12日からパキスタンで和平交渉を再開する。停戦合意の延長や交渉担当者の交代、ホルムズ海峡の封鎖状況など、最新の動向をまとめた。

停戦合意の現状:無期限延長の可能性

米国のドナルド・トランプ大統領は先週、イランとの戦争停止合意が「イランが統一的な和平提案を示すまで」無期限に延長されると発表した。当初は4月9日 expiry だったが、延長された形だ。トランプ氏は「Sealed up Tight(完全封鎖)」と表現し、イランが合意に応じるまでホルムズ海峡の封鎖を継続すると強調した。

交渉担当者の顔ぶれ:米国は「非公式」チーム

今回の交渉で、米国代表団を率いるのは、中東担当特使のスティーブ・ウィトコフ氏と、トランプ大統領の娘婿で実業家のジャレッド・クシュナー氏。クシュナー氏は政府職員ではないが、湾岸諸国との巨額ビジネスを展開しており、交渉に影響力を持つと見られる。

一方、イラン側は議会議長のモハンマド・バーゲル・ガリバフ氏を派遣せず、外務大臣が米国の和平案に対する書面での回答を提示する見通しだ。米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。

ホルムズ海峡の封鎖:経済への打撃続く

ホルムズ海峡は依然として封鎖状態にあり、米国はイラン船舶の拿捕を続けている。先週末にはイラン船舶を押収し、今週も少なくとも3隻の船舶に発砲したと報告されている。この封鎖により、原油価格の高騰や食料・燃料・消費財の供給不足が深刻化している。

今後の展望:交渉の行方は不透明

専門家の間では、副大統領のJD・バンス氏が交渉に参加しないことが「良い兆候ではない」との見方が広がる。一方で、トランプ氏は「米国がホルムズ海峡を完全に支配している」と述べ、イランが合意に応じるまで圧力を維持する構えだ。

交渉の成否は、イランの具体的な和平提案にかかっているが、現状では不確実性が高い。経済への影響も長期化する可能性があり、国際社会の注目が集まる。

出典: Vox