米司法省は13日、コロラド州が2013年に制定した大容量弾倉所持禁止法を巡り、同州を提訴した。同法は、アウララの映画館で銃乱射事件(12人死亡、70人負傷)が発生した直後に成立したもので、州内での15発以上の弾倉所持を禁止していた。

今回の提訴は、トランプ政権下の司法省が今週2度目のコロラド州の銃規制に対する法的措置となる。12日には、デンバー市の1989年制定のアサルトライフル禁止条例を巡り、司法省が同市を提訴していた。

司法省は両法が憲法修正第2条の「武器所持の権利」を侵害していると主張。特に州法で用いられた「大容量(large capacity)」という表現について、「政治的レトリックに過ぎない」と批判した。また、AR-15などのセミオートマチックライフルの普及を踏まえ、15発の弾倉を「標準的な容量」と位置付け、規制の根拠が薄弱だと主張している。

米国の銃暴力の現状

米国では銃暴力が深刻な社会問題となっており、今年5月までの5か月間で145件の大量射撃事件が発生。185人が死亡し、561人が負傷した(ガン・バイオレンス・アーカイブ調べ)。

AR-15は「市民を殺害するために設計された」との指摘もあり、米誌『ニュー・リパブリック』のコリン・ディッキーは「米国の銃文化における象徴的存在」と表現している。同銃は1954年に開発されたが、軍での採用が見送られ、その後民間市場に浸透。現在では米国で最も売れているライフルの一つとなっている。

AR-15の所有者像

AR-15の所有者は、農村部よりも都市部や郊外に多く、年収10万ドル以上の富裕層が56%を占める(ワシントン・ポスト/Ipsos調査)。民主党による規制強化の動きに対し、共和党は「労働者階級の生活様式への侵害」と反発しているが、実際にはAR-15所有者の多くは都市部在住の裕福な層が中心だ。

米国における銃規制を巡る議論は依然として激しく、今後も司法を通じた攻防が続く見通しだ。