米バージニア州で4月に成立した「アサルト火器」禁止法が憲法違反であるとして、Firearms Policy Coalition(FPC)など銃規制反対団体が提訴した。
提訴は4月、米連邦地方裁判所(バージニア州東部地区)に提出された。FPCのブランドン・コームズ代表は「スパンバーガー知事の法は憲法で保護された行為を犯罪化し、第二修正を侵害している。憲法を尊重させるために戦う」と述べた。
禁止対象はAR-15など人気銃器
バージニア州の新法は、セミオート式センター・ファイア・ライフルで着脱式マガジンを使用し、以下のいずれかの機能を持つ銃器を「アサルト火器」と定義し、製造・輸入・販売・購入・譲渡を禁止する。
- 折りたたみ式または調整可能なストック
- サムホールストックまたはピストルグリップ
- 非トリガーハンドの保持に適したグリップ
- グレネードランチャー
- 消音器やフラッシュサプレッサーなどを装着可能なねじ切り加工済み銃身
この定義には、米国で人気の高いAR-15系ライフルも含まれる。全米射撃スポーツ財団(NSSF)によると、米国には3200万丁以上の「現代スポーツライフル」(AR-15系モデル)が所持されているという。
犯罪に使用される割合は極めて低い
提訴団体は、FBIの統計を引用し「2014年から2023年までの10年間で、ライフルが関与した殺人事件は年間平均380件だった。仮に全てAR-15系ライフルによるものだったとしても、年間の殺人事件全体の0.01%未満に過ぎない」と指摘。手持ち式拳銃(年間7044件)、ナイフ(1593件)、素手(692件)と比較し、犯罪に使用される割合が極めて低いと強調した。
禁止機能には合法的な用途も
提訴団体は、禁止対象となっている機能にも合法的な利用法があると主張。例えば折りたたみ式ストックは「狩猟時の長距離移動を容易にし、ハイキング用バックパックやATV、ボートへの収納を可能にする」と述べた。また「家庭防衛時の安全な保管や、狭い空間での操作性向上にも役立つ」としている。
調整可能なストックについては「射手に合わせて銃器を最適化し、安全な使用を促進する」と説明した。