米軍の拿捕にイランが反発、軍事行動を警告
米国がイラン船舶を拿捕したことを受け、イラン軍は1日に「必要な措置」を実施すると発表した。これにより、近い将来の和平交渉の可能性は事実上消滅した。イラン軍報道官は、拿捕を「明白な侵略」と非難しつつも、乗組員の安全確保を最優先にすると述べた。
ホルムズ海峡を巡る主権争いが激化
ホルムズ海峡は世界の原油・天然ガス輸送の約20%が通過する戦略的要衝だ。しかし、2月に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始して以来、同海峡の状況は一変した。イスラエルとレバノンの停戦合意後、イランは一時的に海峡の再開を発表したが、米国によるイラン港湾への封鎖を理由に、再び閉鎖を発表した。
イラン議会議長が米国の封鎖を非難
イランのモハンマド・バーゲル・ガリーバフ議会議長はテレビインタビューで、米国の封鎖を「稚拙で無知な決定」と批判し、停戦合意違反にあたると主張した。これを受け、イランはインド船籍の船舶に対し発砲を行うなど、報復措置を強化している。
トランプ政権の「石油帝国主義」が事態を悪化
米国は1950年代からイランの石油貿易に介入しており、現在の状況はその延長線上にある。ブラウン大学のジェフ・コルガン教授(政治学)は、米国とイスラエルによる無計画な攻撃が事態を悪化させたと指摘する。同教授は、米国の政策を「石油帝国主義」と呼び、ベネズエラへの攻撃にもつながっていると分析する。
イラン側は「背水の陣」で対抗しており、米国の圧力に屈する姿勢は見せていない。4月9日現在、イランでは3,000人以上が死亡しており、国際社会の注目が集まっている。
今後の展開:交渉の行方は不透明
CNNによると、JD・バンス米副大統領が2日にパキスタンを訪問し、イランとの交渉に臨む予定だが、交渉力に不安が残る。専門家らは、米国の強硬姿勢がさらなる対立を招く可能性を懸念している。
「米国の介入主義的政策は、イランだけでなくベネズエラにも影響を及ぼしている。これはもはや石油を巡る覇権争いだ」
— ジェフ・コルガン教授(ブラウン大学)