国家サイバー戦略の実行に向けた動き

米国の国家サイバー局長官であるショーン・ケアンクロス氏は、国家サイバーセキュリティ戦略の実施に伴い、ホワイトハウスから新たな大統領令が発表される可能性が高いと述べた。

同発言は、先月発表された国家サイバー戦略に対する実行指針を巡り、議会関係者やサイバーセキュリティ業界関係者が注目していた中で行われた。

大統領令の具体的な内容

ケアンクロス氏は、3月6日にサイバー戦略と同時に発表された「詐欺防止に関する大統領令」に触れ、サイバー犯罪の一部にも言及されていると述べた。

「これは積極的に進められており、戦略目標に沿ったさらなる実行と行動が期待される」とケアンクロス氏は強調した。

法執行の強化とAIリスクへの対応

同戦略の柱の一つは、米国へのサイバー攻撃を行う敵対勢力に対し、責任を追及することだ。

また、ケアンクロス氏は、メラニア・トランプ元ファーストレディが提唱した「Take It Down Act」に基づく初の有罪判決が先週下されたことを挙げ、AIによる非合意の性的画像や脅迫、サイバーストーキングの防止に向けた取り組みを紹介した。

今後の実施計画については明言を避けたものの、「比較的近いうちに発表される」との見通しを示した。

中国のサイバー脅威とAI技術のバランス

ケアンクロス氏は、米国のAIモデル「Claude Mythos」の開発を例に挙げ、中国やロシアといった米国のサイバー競合国ではなく、米国の技術力を称賛した。

一方で、同モデルに関するサイバーリスクと利点のバランスを検討する会議がホワイトハウスで開催されていると認めた。「現在注目を集めているモデルであり、リスクとポジティブな可能性の両方を評価している」と述べた。

「ホワイトハウスの視点から言えば、産業界と緊密に連携しており、モデル開発企業と省庁横断で協力し、評価と実施を進めている」と語った。

中国訪問におけるサイバー問題の扱い

ケアンクロス氏は、トランプ大統領が来月に北京を訪問する際に、中国のサイバー攻撃について言及するかどうかについては明確にしなかった。

「重要インフラへの事前配置など、対応が必要な事態が発生した場合、それは議題に上がるだろう」と述べ、米国民の安全と安心が最優先されることを強調した。

「大統領にとって、常に米国民の安全と安心が最優先事項だ」と締めくくった。

出典: CyberScoop