AI分野のリーディングカンパニーであるOpenAIとアンソリックが、企業向けAI市場で熾烈な顧客獲得競争を繰り広げている。両社はIPO(新規株式公開)を目指す中、計算能力やモデル品質、企業採用率でしのぎを削っている。

OpenAIの企業戦略:コンサルティングパートナーと提携

OpenAIは、企業向けAI市場でアンソリックから顧客を奪還すべく、戦略を加速させている。同社は6社以上のコンサルティングパートナーと提携し、企業向けコーディングツール「Codex」の導入・拡張を支援。パートナーには早期アクセスを提供し、企業のAI導入を促進する狙いだ。

OpenAIの最高収益責任者(CRO)Denise Dresser氏は、Axiosの取材に対し「パートナー企業が、AI時代におけるビジネスプロセスの再構築を支援できるよう支援する」と語った。同社は、企業向け売上高の拡大に注力しており、アンソリックの「Claude Code」が急速に普及したことで、企業の支出がOpenAIよりもアンソリックに流れていると分析している。

Dresser氏は先週の社内メモで「市場競争はかつてないほど激化している」と述べ、企業向けAI市場でのしのぎ合戦を強調した。

アンソリックの優位性とリスク

一方で、アンソリックは投資家からの期待が高いとされる。複数の報道によると、二次市場におけるアンソリックへの投資需要はOpenAIを上回っている。テック投資家でホワイトハウス顧問のDavid Sacks氏は、All-In Podcastで「OpenAIが売上高で追いつかなければ、アンソリックが1〜2年の間に取り返しのつかないリードを奪う可能性がある」と指摘した。

アンソリックのCEO、Dario Amodei氏は、計算能力の拡大に伴うコストと需要の不確実性を懸念しつつも、Amazonとの提携を拡大。最大5ギガワットの追加計算能力を獲得する計画を発表した。

計算能力が鍵を握る

OpenAIは、自社の計算能力がアンソリックを上回っていると主張。先週Axiosが入手した投資家向け書簡で、計算能力の優位性を強調した。同社の投資家は、計算能力がモデル性能向上の原動力であり、Sam Altman氏率いるOpenAIの優位性を支えていると説明する。

CloudBeesのCEO、Anuj Kapur氏は「全ての企業が勝者総取りのモードで動いており、テックスタックのあらゆる層で競争が激化している」と述べた。

今後の展望:IPOへ向けた競争

両社は、史上最大級のIPOを目指しており、企業向けAI市場での勝利が、投資家への説得力を左右する。OpenAIはユーザー拡大に投資を続け、アンソリックは利益率の維持に注力。いずれも、AI分野における覇権を握るべく、しのぎを削っている。

出典: Axios